約 1,319,770 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1156.html
「・・・ギ・・・ギアッチョ・・・?」 何がなんだか分からなかった。どうして?どうしてギアッチョが?私を 笑いに来たんじゃないの?それなら何故?私との違いを見せ付けるため? それともただ暴れたいだけ・・・? ルイズの頭には疑問符が次から次へと浮かんでいた。ギアッチョの真意が 分からない。それを確かめようと、ルイズは恐る恐るギアッチョの顔を 見上げようと―― グイッ!! 「!?」 ルイズが顔を上げようとした瞬間、ギアッチョの手によってルイズの頭は 下に押し戻された。 「・・・出たんだろ?ルイズ このガキとぶつかった時に・・・『鼻血』がよォォ そんなみっともねーツラをこいつらに披露してやるこたぁねーぜ」 いつの間にか3人の周りには人だかりが出来ていた。そしてルイズは ハッと思い出した。自分の顔が、涙でぐしゃぐしゃだったことを。 本気だ。ギアッチョは、本気で私の為に行動してくれている。 ルイズはようやく気付いた。 ――ギアッチョは・・・私の味方なんだ・・・ こんなことになっても・・・ ギアッチョは味方でいてくれるんだ・・・! 我知らず起こる肩の震えを、ルイズは止めることが出来なかった。彼女の 宝石のような瞳から、今度こそ堰を切って溢れてきた涙と同様に。 「それで?そこのゼロのルイズの代わりに、平民の使い魔が僕の相手を 務めるっていうのかい?」 ギーシュはニヤニヤと笑ってギアッチョを見ている。 「さっきハッキリそう言ったはずだが・・・聞えなかったってワケか? え?マンモーニ ミミズを狩るのに獅子を使うのはちと贅沢だが・・・ 今回だけの特別サービスってことにしてやるぜ」 最初はヘラヘラ笑いながら聞いていたギーシュだが、次第に自分が 完全に下にみられていることに気付くと烈火の如く怒りだした。 「だッ・・・!誰がママっ子だって!?平民の分際でッ!よくも貴族に そんな口が利けたもんだね!!一つだけ言っておくが・・・決闘で 死んだとしてもそれは合法だ!!手加減してやるつもりだったが・・・ 無事にゼロの元へ戻れると思わないことだねッ!!」 ギーシュは忘れていた。昨日、自分達を縮み上がらせた彼の殺気を。 そしてルイズの爆発を恐れて遠巻きにサモン・サーヴァントを見ていた 彼には、ギアッチョがルイズを殺しかけたあの場面はせいぜい 「混乱した平民がゼロのルイズを押し倒した」程度にしか見えなかった のである。 ギアッチョが色をなくしたままの眼でギーシュを睨む。 「ならこっちも一つ聞くがよォォ~~ てめー『覚悟』はしてるん だろうなァ~~?オレを殺すつもりで来るってことはよォォ 逆に殺される『覚悟』は出来てるっつーワケだよなァァァ」 しかしギーシュは鼻で笑って答える。 「フン!覚悟だって?そんなものする必要はないね 何故なら 僕が負けるなんてことは万が一にも有り得ないからだ」 ギーシュの大見得にギャラリーがどっと笑う。 「そうだそうだ!」 「平民相手に遠慮するこたねーぞギーシュ!」 「身分の差ってものを教育してやれ!」 こいつらは――、とギアッチョは考えた。 ――こいつらの殆どは・・・昨日のことなんか見てもねぇし 覚えてもいねぇようだなァ~~・・・ 「ま、どっちだろーと関係ねーがな」 相手が化け物であろうと歩き始めたばかりの赤ん坊であろうと、 ギアッチョの「覚悟」に変わりはない。「覚悟」とは相手に合わせて コロコロ変えるものではない!ギアッチョはそう理解していた。 「今から5分後・・・ヴェストリの広場で待っている 言うまでもない 事だが――君が逃げれば君もゼロのルイズ同様直ちにこの 学院から退去してもらうよ せいぜい震えながらやってくるんだね」 ギーシュはそう言い放つと、ニヤニヤ笑いのまま去っていった。 ギーシュが去ると、3人を取り巻いていたギャラリーもギーシュと 一緒に広場へ向かっていった。 「ルイズ もういいぜ 頭を上げな」 ギアッチョが声をかけると、ルイズはごしごしと顔をこすって 立ち上がった。 「・・・ギアッチョ・・・」 ギアッチョは首をコキコキと鳴らしながら尋ねる。 「ルイズよォォ~ なんとかの広場ってのはどっちだ?」 「え・・・ あ、あっちよ ・・・あの、ギアッチョ・・・・・私」 ルイズが何か言おうとするが、 「話は後回しだ 5分後だからな・・・別にあいつをいくら待たせよーが 心は痛まねぇが 逃げたと思われるのも癪だからよォォ」 ギアッチョはそれを制して歩き出す。――逆の方向へと。 「・・・ギアッチョ?広場はあっち・・・」 「ルイズ おめーは先に行ってな オレはよォォ~ ちょっと 用事があるもんでな・・・ 待ってろ すぐにそっちに行く」 そうルイズに告げて、ギアッチョはどこかへ歩いていく。 「分かった ・・・待ってる」 もはやルイズは、万が一にもギアッチョの逃亡を疑わなかった。 私の為に戦ってくれるギアッチョの為に、自分に出来ることを しよう。ルイズはそう決意した。ギアッチョが戻ってくるまで、 逃げず、怯えず、うろたえず、ヴェストリの広場で待っていよう。 ルイズはスッと顔を上げると、広場に向かって駆け出した。 目的地に向かって歩くギアッチョの後ろから、「待ちなさい!」 という声がかかった。 「わりーが・・・後にしな 今は少々忙しいんでな」 しかし声の主はかまわず叫ぶ。 「あなたルイズをどうする気ッ!?」 その言葉を聞いて、ギアッチョはピタリと足を止めた。 「どうするつもりたぁ失礼なことを言うじゃあねーか ええ?おい」 肩越しに後ろを振り返ると、そこにいたのはあの赤髪の少女、 キュルケだった。 キュルケはさっきの騒ぎを最初から見ていた。二人の争いが いい加減ヤバくなってきたら仲裁に入るつもりだったのだが、 彼女の先を越して二人を仲裁したのは――更に酷いことになったが―― 意外にもギアッチョだったわけである。ルイズ共々殺されかけたキュルケが それを不審に思わぬはずはなかった。 「召喚されてそうそうあの子を殺しかけたと思ったら今度は 手のひら返したように責任を取るですって?」 キュルケは信じられないという風に首を振ると、キッとギアッチョを ねめつける。 「答えなさいッ!あなたは何者!?そしてルイズに何をする気!?」 ギアッチョはしばらくキュルケを見ていたが、やがて口を開いた。 「確か・・・てめーの家とルイズの家は・・・宿敵同士だと聞いたが」 「・・・あなた学校で習わなかったの?質問を質問で返すんじゃあ ないわッ!」 キュルケの眼は「マジ」だった。ギアッチョは小さく舌打ちをすると、 「オレが何者なのか・・・話してやってもいいが それには少々時間が 足りねーー 二つ目の質問にだけ答えてやる」 そう言うとギアッチョはキュルケに向き直る。 「答えは『別に何も』、だ ただし・・・これだけは言っておくぜ 命の恩人が侮辱されてるのを・・・黙って見ているバカはいねえ!」 「――!!」 昨日ルイズを殺そうとした男が、そして今日人目もはばからず 食堂で大暴れした男が、果たして本気で言っているのだろうか? キュルケには判断が出来なかった。ただ―― 「・・・今はその言葉で納得しておいてあげるわ」 もう少し様子を見てもいいか、とキュルケは思った。 「・・・あ、待って!」 再び背を向けて去ろうとするギアッチョに、キュルケは何かを 思い出したように声をかけた。ギアッチョは振り向かないが、 話を聞く意思だけはあるようだ。 「・・・用心なさい ギーシュはあんなのでもうちの学年じゃ かなりの上位に入る腕前よ」 ギアッチョがやられてしまえば、ルイズの人生はおしまいだ。 魔法が使えないまま使い魔を殺されて退学だなんて、ルイズで なくとも自殺を考えるほど最低最悪の事態である。しかし キュルケの忠告を、ギアッチョは鼻で笑って受け流す。 「フン・・・あのマンモーニが強かろーが弱かろーがよォォー オレには関係のないことだぜ」 「あなたフザけてるの!?ギーシュはナメてかかって勝てる 相手じゃ・・・」 「『覚悟』はッ!!」 ギアッチョはいきなり声を張り上げる。その大声にキュルケは 思わず身構えた。 「・・・オレの『覚悟』は・・・相手を選んだりはしねえーーッ! 相手がドラゴンだろーがウジ虫だろーがよォォ~~ オレは同じ 『覚悟』を持って戦いに挑むッ!!」 それだけ言うと、ギアッチョは圧倒されているキュルケを置いて 歩いていった。 「なんなの・・・あいつ・・・ 『覚悟』・・・・・・?」 「大丈夫」 突然聞えた声にキュルケが隣を見ると、いつの間に来ていたのか そこには透き通るような青い髪をした少女、タバサがいた。 「大丈夫・・・って?」 「昨日の戦闘」 タバサは短く言葉を繋ぐ。 「まだまだ力を隠してた」 「嘘でしょ・・・」 タバサの言葉は信頼出来る。キュルケは今更ながらギアッチョに 立ち向かった昨日の自分を思い出し、ゾクリと身震いした。 当たりをつけて覗いてみた食堂で、ギアッチョは目当ての 人物――シエスタを発見した。 「・・・あ、ギアッチョさん!ミス・ヴァリエールはご無事でしたか?」 メイド服の少女は食器を片付けながらギアッチョに声をかける。 デザートの配膳中にギーシュと言い争うルイズを発見し、いち早く ギアッチョに知らせたのはこのシエスタだった。 「ああ なーんにも問題はねえぜ」 「そうでしたか」 よかった、と答えて食器の片付けを続けるシエスタに、 「それはともかくよォォ~~ 一つ報告することがあってな」 ギアッチョは本題を切り出した。 「報告・・・ですか?」 「ああ まぁ大した話じゃないんだがよォォ~~~ 決闘することになった」 「・・・決闘・・・?」 ギアッチョの言った決闘の意味を量り切れないらしく、シエスタは オウム返しに同じ言葉を口にする。 「ええと・・・決闘って 誰と・・・誰がですか?」 「ああ? 誰ってオレに決まってるじゃあねーか 相手はルイズに 絡んでた・・・あー・・・そうだ、ギーシュとかいうマンモーニだ」 ・・・・・・。 どこかで見たような一瞬の沈黙の後、 ガッシャアアアアアアン!! シエスタの手から滑り落ちた3枚の皿が音を立てて砕けた。 「な、ななな何をやってるんですかギアッチョさんッ!! き、貴族と決闘だなんて 殺されてしまいます!!」 状況を理解した途端パニックに陥るシエスタをギアッチョは 片手で制して、 「落ち着けよシエスタよォォォ~~~ 死ぬのはギーシュの野郎 だぜ・・・それは決定してる オレが言いてーのはその話じゃあ ねーんだ」 口では軽く言っているが・・・ギアッチョは決して決闘を甘く見て いるわけではない。経過がどうなろうと、必ず「ギーシュを殺す」 という結果を出す。ギアッチョはそう「覚悟」しているのだ。 「シエスタ 今からよォーー 厨房の奴らを全員連れて・・・なんだ、 ヴ・・・ヴェ・・・ヴェラ・・・違うな、ヴォ・・・ヴァ・・・ヴァンダム・・・」 「・・・ヴェストリの・・・広場ですか・・・?」 「多分そいつだ そこまで来ちゃあくれねーか?咎められるよーなら 責任は全部オレが持つ」 シエスタはこの人なりの冗談なのだろうかと思った。しかしギアッチョの 眼は、悲しいほどに本気であった。 「決闘にゃあオレが勝つ・・・そいつは間違いねーんだが 別の意味で お前らを失望させちまうかも知れねえ・・・ しかしオレとお前らが同じ『平民』だと言うのならよォ・・・ こいつを 見せねーわけにゃあいかねーんだ」 さっきと同様、シエスタはギアッチョの言葉の意味を量りかねて いるようだった。しかしギアッチョはそんなシエスタの心中を忖度せず、 「頼んだぜ」とだけ言って食堂を出て行く。シエスタは一瞬逡巡したが、 「ま、待ってください!!」 やはりここでギアッチョを見送るのは、自分が殺すも同然だと思った。 「今日はよく後ろから呼び止められる日だなァァ~~ え?おい 決闘するなってんなら聞かねぇぜ 何度も言うがよォォーー オレの勝利、それだけは決定してるんだ」 「ギアッチョ・・・さん・・・」 そう言い放つギアッチョに妙なスゴ味を感じたシエスタは、それ以上 何も言うことが出来なくなった。 「おっと・・・もう決闘が始まる オレは先に行くぜ」 言うがはやいか、今にも泣き出しそうな顔のシエスタに目もくれず、 ギアッチョは食堂を飛び出して行ってしまった。 ルイズはギーシュと対峙していた。 「フフフ・・・あと大体30秒だが・・・君の使い魔はどこにいるのかな? ゼロのルイズ君」 ギーシュが心底哀れそうな声で――勿論演技だが――ルイズに語りかける。 「君の使い魔・・・随分とキレるのが早いようだが 逃げ足も速いようだねぇ プッ・・・ハハハハハ」 ギーシュはニヤニヤと笑う。それを聞いたギャラリー達もドッと笑っている。 「ギアッチョは来るわ」 ルイズはギーシュの眼を睨んだまま、短くそれだけを返す。例えどれだけ 笑われようが、どれだけなじられようが――ギアッチョは自分に待っていろと 言ったのだ。ならば自分は彼を信じて待つだけだ。 ――そうよ・・・、これが今の私があいつに返せる唯一の敬意 ならばどんな 侮辱だろうと罵倒だろうと・・・全て受け切ってみせるわッ! ルイズは知らず知らずのうちに『覚悟』していた。ギアッチョが来るまで、何が あろうと崩れないという『覚悟』を! ギーシュはなおも続ける。 「1分経過だ!おいおいゼロのルイズ!!いつまで僕らを待たせるつもりだい? 僕らだって暇じゃあないんだ!ほらほら、怖がらないで杖を取ってかかってきなよ! あの平民はもう森の中まで逃げてるかもなあ!ひょっとしたらもう森をうろつく 魔物に食われてしまっているかも!」 ギーシュの発言にギャラリーはまた爆笑する。キュルケは歯噛みしながらそれを 見ていたが、ルイズの眼に何の迷いも浮かんでいないのを知って飛び出したい 気持ちを抑えた。 ――あれが、あの平民が言っていた『覚悟』というやつなの・・・? キュルケのそんな疑問に答えるかのように、 「ギアッチョは・・・来るわ・・・!」 ルイズはただそれだけを繰り返した。そして・・・、 「やれやれ・・・ちょっとしたロスがあってよォォ~~~ ちぃとばかし遅れちまった みてーだなァァァ」 ざわつくギャラリーを掻き分けて、ギアッチョが姿を現した。 一秒たりともギーシュから眼をそむけなかったルイズは、そこでようやく全身の 力を抜いた。 「どーやら・・・頑張ってたみてーじゃあねーか え?ルイズ 後はオレに任せて そこで見てな」 またも意外なギアッチョのねぎらいである。 「お、遅いわよバカッ!」 などと照れ隠しに文句を言いながら、ルイズは非常な達成感と安心感を感じていた。 するとそこへ、 「ミス・ヴァリエール!!」 シエスタを先頭にマルトー達厨房の料理人や給仕達が駆けつけてきた。 「えーと・・・あなたは確かシエスタ・・・ こんなに大勢引き連れてどうしてここに?」 「分かりません・・・さっきギアッチョさんが食堂にやってきて 決闘をするから 見に来て欲しいと・・・」 「そう・・・ ・・・まさかあいつ・・・」 ルイズは理解した。ギアッチョはシエスタやマルトー達と対等に向き合う為に、敢えて スタンドを見せることを決意したのだ。メイジだと――貴族だと思われる危険を冒して。 今、ギアッチョはそれほどまでに仲間というものに惹かれていた。 「ようやく来たようだねぇ面白頭君 てっきりもうアルビオンあたりまで逃げ出してる んじゃあないかと思っていたよ」 ギーシュは心底愉快そうに言った。アルビオンとやらがどこにあるかは勿論知らな かったが、その挑発のあまりの陳腐さにギアッチョはキレる気にもならなかった。 「逃げる?今逃げるっつったかァ~てめー?こいつは傑作だな!ええ?おい!」 わざわざギーシュがルイズに使った言葉でギアッチョは罵倒を返す。 「このギアッチョがてめー如きに逃げる必要なんざ全宇宙を探したって見つかり そうにねーもんだがよォォォーーー 見つかるのはせいぜいてめー相手の決闘を 『やめてやる』理由ぐれーだぜ ええ?オイッ!」 ギャラリーから失笑が漏れた。ギアッチョはそのまま続けてギーシュを挑発する。 「今ここでよォォ~~~ 土下座をしてルイズに謝ってから学院を出て行きな! そうすりゃあ『命までは』とらないでおいてやるぜマンモーニ!!ええ!? やってみろよおい!!ああ!?」 ギーシュがルイズに言ったことをちょっとグレードアップさせただけのその挑発に、 ギーシュの怒りはいともたやすく爆発してしまった。 「きき、貴様ぁああーーーーッ!!!もう命乞いをしたって許さないぞッ!! 今ッ!!決闘を開始するッ!!!泣いて詫びろ平民がァーーーーーッ!!!」 「ハッ!てめーが言ったことを言い返されただけで面白いよーにキレてくれる じゃあねーかマンモーニッ!!少なくともてめーの薄っぺらくて小汚ェ精神 よりゃあよォォーー このルイズのほうがよっぽど上等な魂を持ってるぜッ!!」 ギーシュが懐から乱暴に造花の薔薇を取り出すと同時に、ギアッチョの双眸が スッと色をなくし――2人の決闘が始まった。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/969.html
(やっぱりやりすぎだったかしら…) ルイズは己の使い魔を見て考える。 食堂から出てきたあとから、ずっと元気がない『平民』 …パンナコッタ・フーゴのことを。 教室の床に座り込み、膝を抱えて譫言を呟いているばかり…。 あの食事は『主人』と『使い魔』の違いを理解させるために 用意させたのだが、それが予想以上に効いてしまっているようだった。 粗末な食事。当然不満がでてくるだろうが、そこに寛大な主人が 施しを分け与え、主従関係を強固なものにするという計画だったのだが…。 まさかあれを我慢できるだなんて誰が想像できるだろうか!? (何とかしないといけない!…のかな?) ルイズは少々複雑な感情を抱いた…。 『紫霞の使い魔』 第四話 【そいつの名は『ゼロ』】 「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですわね」 中年の女教師 ミセス・シュヴルーズは教室を見回すと、満足そうに微笑んだ。 視線の先にはサラマンダー、バグベアー、スキュア、カラス、大ヘビ、フクロウ、 人食いリス、カタツムリの殻を背負った犬、レザーブーツを履いた猫、 耳が ケンカか なにかで 虫に喰われた葉のように 欠けている ネズミ 服が 趣味か なにかで 虫に喰われた葉のように 穴だらけの 人間。 ………人間? 「おやおや。変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール」 シュヴルーズがとぼけた声で言うと、教室は笑いの渦となった。 「ゼロのルイズ!召還できないからってその辺歩いてた露出狂連れてくるなよ!」 小太りの少年がガラガラ声を張り上げて嘲りの言葉を浴びせる。 「違うわ!きちんと召喚したもの!こいつが来ちゃっただけよ!」 ルイズが立ち上がり、『床のモノ』を指さして反論する。 当の本人は、 「ぼくのは違う…ぼくのはファッションなのに……」 別方面の中傷に対して傷つく。もはや怒る気力もないようだ。 「嘘つけ!『サモン・サーヴァント』ができなかったんだろう?ゼロのルイズ!」 「なんですって!わたしを侮辱するの!?かぜっぴきのマルコルヌ!!」 「ぼくは風上のマルコルヌだ!かぜっぴきじゃないぞ!記憶力もゼロなのか!」 「あんたなんか『かぜっぴき』で充分よ!喋らないで!風邪が移るから!」 売り言葉に買い言葉…。二人とも段々ヒートアップしてきたようだ。 「ゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロ!!!」 「風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪!!!」 いつまでも続くかのように思われたケンカだが、所詮 人生は有限である。 フーゴがルイズのマントを(力なく)引っ張って、椅子に座らせ シュヴルーズがマルコルヌと一部の生徒に粘土を食べさせることで 子供じみた不毛な争いは終結した。 「どんな理由があろうとも、お友達の悪口をいってはなりません。 それでは授業を始めます」 「──このように、『土』系統の魔法は皆さんの生活に密接に関係して───」 (コイツ随分元気になってるじゃない…) 床にいる自分の使い魔を横目で見て、ルイズは思った。 そう、フーゴはさっきの落ち込んだ様子から一変していた。 こう見えても彼の最終学歴は『中学中退』。 大体必要なことは独学で勉強したが、やはりまだまだ学びたい年頃である! それが初めて聞く事柄なら尚更だ。 窮屈な空間ではあるが、聞いた授業の内容を手帳に書き記している。 最も、書いている文字(?)はルイズにはまったく読めないが…。 それよりも まず、彼に授業内容が理解できているのだろうか? (ま、どうせメモを取ったところで無駄だけどね~) そもそも、魔法が使えるのは貴族のみ。 『平民』であるコイツが勉強したところで できるわけ… そう考えていたルイズの顔が曇り、 不意にトラウマが甦ってきた… 手が止まる。思考が止まる。時が止まる。 {{わたしは?わたしはどうなの?わたしは…}} 息が詰まる。胸が詰まる。言葉が詰まる。 {{わたしにそんなことを言える資格が…?}} 「どうかしたんですか?」 『使い魔』に声をかけられ、時が動き出した。 「大丈夫よ。なんでもないわ」 気丈に振る舞うルイズだったが、その顔色は冴えない。 「本当ですか?何処か悪いのなら…」 「そこ!授業中の私語は慎みなさい!」 中年女教師からの叱責が飛ぶ! 「「す、すみません!」」 見事にハモった。 「そうですね…それだけの余裕があるのでしたら 貴女に この『石』を『錬金』してもらいましょう。ミス・ヴァリエール」 その瞬間!鼓膜が劈くようなブーイングの嵐が巻き起こった! 「先生!『ゼロのルイズ』にやらせるなんて危険です!」 「『ゼロのルイズ』にやらせたら『終わり』って恐怖だけがあるんだよーッ!」 「おまえならできるッ!やれーッ!やるんだーッ!ルイズゥ!」 青ざめた顔で応援するヤツもいるが口の中に何かが見えた。あれも使い魔か? ハッキリ言って、フーゴには皆が何を恐れているのか解らなかった。 わかるのは彼女のあだ名が『ゼロのルイズ』だということぐらい…。 しかし、『危険』というのは一体? ルイズは少しうつむいたが、立ち上がり叫んだ! 「やります!わたし やります!」 教室に響く リンとした声。そして 絶望と落胆の声…。 されど 彼女の決心は変わらず、緊張しながらも教室の前に進んでいった フーゴの目にはその姿がとても凛々しく思えた。 そうだ。せっかく『主人』が魔法を使うのだからぼくも見て── (何コレ…?) 立ち上がったフーゴとは対称的に生徒達は全員机の下に潜り込んでいた。 二重の意味で、授業を受ける姿勢ではない。異常である。 「そんなところで何してるんですか?」 とりあえず一番近くにいた生徒に聞いてみるが… 「いいからお前も伏せろ!危ないぞ!」 …『危ない』?? 「えっ?それはどういう意…」 とりあえず言われたままに しゃがむと…! ドッッグオオオォォォォォォンンンン ギャグマンガでしか見たことがなかったような大爆発! 屈んでいたフーゴの頭を爆風がよぎった! 木片が飛び!窓ガラスが割れ!使い魔たちが暴れ出す! 「なっ!『石』が…いきなり爆発したぞ!?」 突然起きた出来事に対応し切れてないフーゴ。 まさか!?『ゼロのルイズ』というのは…!? 話していた生徒が忌々しげに口を開いた…。 「近づくなよ……『ゼロのルイズ』が『魔法』を使うとき 何者も そばにいてはならない……」 立ちこめていた爆煙がはれ、中から煤だらけになったルイズが現れた。 服はビリビリ、机はボロボロ、教師はピクリとも動いていない…。 そんな悲惨な状況を見まわした彼女の一言。 「ちょっと失敗したみたいね」 コレだけの惨事を引き起こしておいてそれはないだろう…。 いつも魔法が失敗するから『ゼロのルイズ』。 フーゴは そのあだ名の意味をようやく理解した。 そして…朧気ではあるが、自分が彼女に『召喚』された理由も…。 周りのもの全てを巻き込み、破壊尽くしておきながら 自分自身『だけは』何事もなかったかのように君臨する。 その姿は… ───彼女の可愛らしさとは縁遠いはずなのだが─── 忌まわしいほど醜い『アイツ』と重なって映った。 フーゴは痛み出した頭を押さえ、静かに呟いた…。 「…なんてこった……!」 To Be Continued…
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1067.html
「ナルホド…ツマリコウイウ事カ? 『オ嬢サンハ私ノ新タナ主人ダ』…ト」 「『新たな』ってどういう事よ? あんた、前に別のメイジの使い魔だったわけ?」 「イヤ、私ノ以前ノ主人ハメイジデハナイ」 「じゃあ何よ?」 「『スタンド使イ』ダ」 「スタンド…使い?」 ゼロのスネイク 2話 時刻は既に真夜中。 窓の外では月が淡い光を放ち、その光はルイズの部屋にも注いでいた。 で、何故こんな真夜中になってまでルイズとホワイトスネイクが話し込んでいるのかというと―― 「だから『スタンド使い』って何よ!?」 「文字通リ『スタンド』ヲ使役スル者ダ。私ハ『スタンド』ダカラナ」 「『スタンド』? 何の種族よ? そんな系統の亜人なんて聞いたこと無いわ!」 「無理ハ無イ。私ノ予想ガ正シケレバ、私ガ『以前』イタ場所ト『今』イル場所ハ根本的ニ異ナル世界ダカラナ」 「はあ? どういうことよ?」 「早イ話、別ノ世界カラ来タトイウコトダ」 「…そんなわけ無いでしょ。第一聞いたこと無いわよ? 召喚の儀式でまったく別の世界から使い魔が呼び出されるなんて」 一体どれだけこの話題をループしただろうか、とホワイトスネイクは思った。 この小娘――ルイズの服装にしても、この部屋の内装にしても、加えて自分とルイズとのまったく話が咬み合わない事からしても、 自分が以前いた世界――つまり地球だが、そことは別の世界にワープさせられた、とでも表現するのが正しいのだろう。 ここはプッチ神父が目指した「天国」こと一巡後の世界では無いらしい。 そのことも含めて、ホワイトスネイクはこのルイズに話てはみたのだが…まったく通じない。 ホワイトスネイクも色々言い回しを工夫したが、 「異世界から使い魔が召喚されるわけないでしょう。ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」といった調子だ。 。 さて、このまま夜が明けるんじゃないか、とホワイトスネイクが思い始めた頃―― 「はあ…まあいいわ。あんたがどこから来たのかって事はとりあえず後回しよ。 あんたはわたしの使い魔なんだから、わたしの使い魔としてしなくちゃあならないことを説明するわ。 いい? 心して聞くのよ?」 「分カッタ」 「まず、使い魔は主人の目となり耳となる。つまりあんたが見えてるものがわたしにも見えるってことよ」 「ソレハ当タリ前ノ事ジャアナイノカ?」 スタンドであったホワイトスネイクには当然のことである。 スタンド自体が視覚を持たない場合もあることにはあったが、幸いホワイトスネイクは視覚を持っている方だったからだ。 とはいえプッチ神父から大きく離れているときは自分の視覚は自分に一任されていたが、 ある程度の距離ならばプッチ神父は自分と視覚聴覚を共有していた。 だが―― 「…見えないわね」 何故かルイズにはそれが出来なかった。 「出来テ当タリ前ト思ウコトガ大事ラシイゾ」 昔、DIOの館で見た両手が右手の占い師のババアが言っていたことを受け売るホワイトスネイク。 「それもそうね。 ~~~~~~~~あたしはできるあたしはできるあたしはできるあたしはできるあたしはできるッ! よし、これで!」 しかし。 「・・・やっぱり見えないわ」 「訓練ガ足リナインジャナイノカ?」 「そんなわけないでしょ。使い魔と視覚を共有するのに訓練なんて要るわけ無いじゃない」 召喚の儀式を成功させるためにありとあらゆる書物を読み漁ったルイズからしてみれば当然の事である。 だがホワイトスネイクにはそれが納得いかない。 「イヤ・・・ソンナハズハナイ。第一私ハ視覚ノ共有ガ可能ナタイプノスタンドダシ・・・」 「もういいわ。あんたがちょっと変わってるだけってことよ」 おかしいのは共有できない君の方だ、とホワイトスネイクは思った。 「じゃあ次よ。使い魔は主人のために秘薬の原料材料を集める」 「出来ルワケガ無イダロウ。私ハ別ノ世界カラ来タンダカラナ」 別の世界から来たホワイトスネイクにはどだい無理な話である。 「はあ・・・あんたって本当に変わってるのね」 「ダッタラ何デ私ヲ呼ンダノダ」 次第にホワイトスネイクは、目の前の小娘に辟易し始めた。 無理も無い話だ。 何せ、彼の以前の本体はエンリコ・プッチ神父なのだから。 亡き親友DIOの目的の達成のために「天国」を目指し、 そのためにあらゆる犠牲をいとわず残酷さ、そして比類なき精神的強さを兼ね揃えた男。 加えて、ホワイトスネイクを己の手足のように自在に駆使し、スタンド使いとしても他を圧倒した男。 意思を持つが故にアイデンティティ ――スタンドとしてのアイデンティティを必要とするホワイトスネイクにとって、 これ以上に優れたスタンド本体は無かった。 それに比べて、この小娘のこの有様。 我侭だし、ヒステリーだし、あまり考えは深くなさそう、と来ている。 プッチ神父とでは雲泥の差だ。 などとホワイトスネイクが考えているとは露知らず、ルイズは話を続ける。 「じゃあ最後に、使い魔は主人を守る。自分の体を犠牲にしてでもね」 「無理ダ」 「どうしてよ?」 「私ハスタンドダ。スタンドノダメージハ本体、ツマリオ嬢サンに反映サレル。 例エバ私ガ右腕ヲ切リ飛バサレタナラ、オ嬢サンノ右腕モ同様ニ切リ飛バサレル」 「・・・何言ってんの? あんたバカ?」 これにはさすがのホワイトスネイクもイラっときたが、 ルイズのスタンドについての知識が皆無に等しいことを考慮して、思いとどまった。 その代わり―― 「ナラ試シテミルトイイ」 そう言って、自分の脚をルイズにひょいと差し出した。 スネを蹴っ飛ばせ、というメッセージである。 「・・・後悔しないのね?」 「ダカラサッサトヤレバイイ」 それを聞くと、ルイズは容赦なく、全力で、ホワイトスネイクのスネを―― バグオォッ!! 蹴っ飛ばした。 「グオォッ!」 そしてそのあまりの威力にホワイトスネイクが呻き声を上げるッ! 余談だが、訳あって魔法を使えない…もとい、使わないルイズは 他の生徒がレビテーションで移動するところを常に走るだの歩くだので移動していた。 つまり細くてすらっとした見た目とは裏腹に、ルイズの足には実に健康的なレベルで筋肉がついていたのだ。 背も低いしやせっぽちのルイズに蹴られたところで大して痛くは無かろう、 と踏んだホワイトスネイクのアテは大きく外れたわけだ。 というわけで、痛みのあまり蹴られた方のスネを庇うホワイトスネイク。 だがルイズのほうはちっとも痛がってるフシが無い。 「…オ嬢サンは痛クナイノカ?」 「は? 何言ってんのよ。痛い訳ないじゃない」 「…失礼スル」 そう言うと、ホワイトスネイクは素早くルイズに近寄り、その右足を確認する。 かなり急いで移動したため、風圧でルイズのスカートが捲くれ上がるが、そんなことは一向に気にしない。 というか、ホワイトスネイクはそんなことには気づきすらしない。 それよりも確認すべきものがホワイトスネイクにはあったからだ。 そして―― 「馬鹿ナ…」 果たして、ルイズの右足のスネにはアザ一つ無かった。 ホワイトスネイクは混乱する頭で考える。 これは一体どういうことだ? スタンドである自分のダメージが、どうして本体である小娘に反映されない? これも魔法とかによるものなのか? などと考えたところで、ふとあることに気づいた。 今、自分はこの小娘を「本体」だと考えた。 ならばその逆、この小娘が「本体」でないとしたら…。 「…の……」 何か声が聞こえた気がしたが、そんなことは些細なことでしかない。 ここでホワイトスネイクはある仮説を思いつく。 ①スタンドは個々の精神がヴィジョンとなって現れたもの。 ②だが自分はあくまでプッチ神父の精神のヴィジョンなのであって、小娘の精神のヴィジョンではない。 ③また会話をする限り小娘とプッチ神父の精神はあからさまに正反対なので、 プッチ神父が水族館でやっていたようにスタンドと精神が結合するとは考えづらい。 ④視覚聴覚の共有、ダメージの共有が無いのはこれが原因か? 「……この………」 おそらくはこれであっているのだろうが、まだまだ検証は必要だ。 とそこまで考えて、やっとホワイトスネイクは頭上から聞こえる声に気づいた。 そして顔を上げると―― 「この大バカーーーーーーーッ!!」 ドグシャアッ! 顔面を全力で蹴り飛ばされたッ!!! 「ブゲアァーーーーッ!!」 思いっきりぶっ飛ばされ、ドアをブチ破って廊下に転がるホワイトスネイク。 スタンドは基本的に質量を持たないので、無防備のところを蹴られるとよく飛ぶのだ。 「ナ、何ダ!? 一体何ヲスル!」 「召喚されて早々に…ご主人様のパンツを覗くなんて…」 その言葉にはっとするホワイトスネイク。 そういえば、さっきルイズの足を見たときに何かが捲くれ上がったような音がしたようなしなかったような…… そうこう考えているうちに、ルイズが短い棒のようなものを取り出した。 そして、その棒がバチバチと白い火花を上げるッ! その様子に、ホワイトスネイクは直感的にヤバイと感じたッ!! 「マ、待テッ! 何ヲスル気ダ!」 「何をする気、ですって・・・? そんなの決まってるじゃない!」 キッとホワイトスネイクをにらむルイズ。 そして―― 「オシオキよッ!!」 ルイズの言葉とともに、杖が振り下ろされるッ! そしてッ!! ドッグオォォォォオオオン!! 爆発したッ!! 屋内だということを微塵も考慮しない、豪快な爆発がルイズの部屋の前で巻き起こったッ! 「あんたにはあたしの部屋に入る権利も無いわッ! 今日一晩、大人しく廊下で過ごしなさいッ!!」 バタン!、と荒々しく自室のドアを閉めるルイズ。 さらにそのすぐ後にガチャリと鍵を閉める音がした。 言葉通り、ホワイトスネイクを締め出す気満々である。 そして部屋の前にもうもうとたちこめる爆煙が晴れると… 「マッタク…酷イ目ニアッタナ…」 爆発でコスチュームをボロボロにしたホワイトスネイクがいた。 幸い指が吹っ飛んだり腕が根こそぎなくなったりすることは無かったが、モロに食らっていたらどうなったか、分かったものではない。 本来ならそれなりに抵抗したり、人間を無力化できるタイプの命令DISCを差し込んでやるところだが… 自分にスタンドパワーを供給してくれていることもあって、かろうじてガマンした。 「コレカラガ…大変カモシレナイナ…」 そしてホワイトスネイクはそんなことを呟きながら、ドアを幽霊のようにすり抜けて堂々とルイズの部屋に入っていった。 ルイズが疲れて寝てしまっていなければ、きっとホワイトスネイクは地獄を見ていたに違いない。 To Be Continued...
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1772.html
「結論を出すのは早急過ぎるのでは?」 「いや、しかし『アンドバリの指輪』が盗み出されたとなれば…」 「そもそもクロムウェルという名だけでアルビオンの司教と断定するのは短絡的かと。 それに偽名を用いた可能性も否定できまい」 「アルビオンが我が国に侵攻してくると? バカらしい! あの国とは長きに渡って友好関係を保ち続けている。 下らぬ疑惑は関係を悪化させるだけと心得よ!」 モット伯からもたらされた情報によって開かれた臨時会議は沸くに沸いた。 しかし、そのほとんどは否定的な意見が多く具体的な案を出す者はいない。 特に高等法院長のリッシュモンが中心に疑問の声は強まっていく。 一向に会議は進まず“今後の動向を窺ってからでも遅くないだろう”という結論で締め括られた。 次々と退室していく重臣の数々を見送りながらモットは席に着いたまま動かない。 「しかしモット伯がああも働き者だったとは」 「はは。明日は雨が降りますかな」 (…雨で済めばいいがな、事によっては砲弾が降り注ぐ結果になるぞ) 自分を揶揄する声を聞き流しながらモットは一人毒づく。 よくよく考えてみれば人望の無い自分の一言で腰の重い連中が動く筈がない。 せめて、もう少し発言力のある地位に就いておくべきだったか。 だが、今更言った所で何も変わりはしない。 打てるべき手は残さず打っておこうと秘書を呼ぶ。 「お呼びでしょうか?」 「アルビオンの動向を探る。 貴族派でも王党派でも構わん、内部に密偵を送り込め。 腕が立ち、かつ信用できる者から何名か選抜させよ」 秘書を差したつもりが、あさっての方向に向けられる指。 そういえば最後に睡眠をとったのは何時以来だったか。 ミス・ヴァリエールがやって来て即座に城下町へ。 その後、屋敷にとんぼ返りして休む間もなく薬の確認。 さらに材料を求めに国境を越えてラグドリアン湖に。 そして屋敷に舞い戻り、そのまま薬の調合。 それから王宮に赴き報を伝え、そのまま会議に参加。 …凄いぞ私。どう考えても丸一日近くフル稼働してるぞ。 これだけの激務で死なないのが不思議なぐらいだ。 「ワルド子爵などはどうでしょうか? トリステインでも数少ないスクエアメイジにして枢機卿の信頼も厚い人物です。 多数の『偏在』を使いこなせる彼ならば危険を冒す事なく情報を収集できるかと」 「よし、彼でいこう。いや、もう彼しかない、そうとしか考えられない」 「しかし直属の衛士隊を動かすとなると姫殿下の許可が…」 「そうだったな。ではマザリーニ枢機卿との会談の席を設けてくれ」 「枢機卿はただ今、アンリエッタ姫殿下の婚礼の準備に追われていまして…とても時間を作れる状況では」 「じゃあ、この際だ。姫殿下でも構わんので会談の席を…」 「……………」 秘書が眉を顰める。 既にモット伯の眼は虚ろ、言動は支離滅裂。 姫殿下に拝謁出来ないからこそ枢機卿を橋渡しにという意味ではなかったのか。 もはやモット伯に判断能力は欠片も残っていない。 このまま放置してはただでさえ低い人望は底値にまで落ち、 最悪、変な事を口走って不敬罪で斬首刑になりかねない。 秘書は手を組み、心の中で偉大なる始祖に不忠を懺悔する。 「腕が立つなら平民でも構わん…そうだ、誰だったかな…けしからん乳の…」 「ていっ!」 びしっと首筋に鋭い音が響いたかと思った瞬間、モット伯は机に倒れこんだ。 背後に立つ秘書の手は手刀を形作っていた。 当身を試したのは初めてだが上手くいった物だと感心する。 主が少しぐらい休息を取った所で罰は当たらない。 それにしても実に楽しそうな寝顔だ。 あの少女との時間は余程充実していたのだろう。 彼女に感謝しつつ、よいしょと主人の体を抱えようとした瞬間だった。 ぐぎり! 横を向いたモット伯の首が捻じ曲がり破滅の音を立てる。 それを耳にした秘書の顔が見る間に青ざめていく。 視線の先にはプラプラと揺れる伯爵の頭。 大慌てで医者の所に運ばれたのが幸いしたのか、 モット伯は療養を余儀なくされたものの一命に関わる事はなかった。 『軽いムチウチですね』 医者の言葉に安堵しつつ、あんな音するムチウチがあるのか疑問に思う。 まあ、当分はこれでゆっくり休めるだろう。 白目を剥きながら安らかに眠る主を秘書は温かな視線で見守った。 彼はルイズの部屋の前でウロウロしていた。 ここ最近、彼女は忙しいのか構って貰えず、 周囲に当り散らすような仕草も取ったりしている。 力になりたくても「邪魔!」の一言で追い返されるだけ。 そのような状態のルイズにこんな事を頼むと叱られるのでは? そう思って行動に移せないのだ。 「いつまでも迷ってんだよ相棒? さっさと言っちまえばいいじゃねえか」 ソリに戻ってきたデルフが無責任に背を押す。 ええいと意を決して専用の入り口からルイズの部屋へと入り込んだ。 事は少し前に遡る。 学院恒例の夏季休校。 その間は学生だけではなく下働きの平民も帰省する。 しかしオスマンやコルベールに料理をさせる訳にもいかず、 帰省の間も一部の平民は残って仕事をしていたらしい。 それで今度は戻ってきた人達と交代で帰省するというのだ。 その中にはシエスタも含まれていた。 「是非、使い魔さんにも来て貰いたいんです」 以前、助けたお礼なのか彼女は帰郷に彼を誘った。 断れば恩を返そうとしているシエスタも困るだろうし、元より好奇心旺盛な彼である。 学院の周辺を探検しつくした今、他の場所にも興味が沸く。 あまり良い思い出はないがラグドリアン湖も綺麗な景色だった。 加えて彼女の語る故郷の味『ヨシェナヴェ』は聞いてるだけで涎が出てくる。 しかし既に休みも終わり、授業が始まる時期である。 そんな中で勝手に休みが取れるものなのか悩んだ結果、ルイズに相談する事にしたのだ。 「…別にいいわよ」 実に簡潔な返答である。 いや、まさかこんな簡単に了承が得られるとは思わなかった。 しかし彼女は付いて行く気はないようで軽くあしらわれた。 というか彼女はそれどころではなかった。 会話の最中もルイズの視線は彼に向いていなかった。 彼女が目を通しているのは一冊の古ぼけた本。 それを前に必死に頭を悩ませる。 (…白紙の祈祷書が何の参考になるのよ) 彼女がこの状況に陥ったのは少し前、学院長に呼び出された日の事だった。 ゲルマニアとトリステインの間で同盟が締結される事となり、 それに伴いアンリエッタ姫とゲルマニア皇帝の結婚が決まったという。 今はまだ婚約という形だが近い内に婚姻が執り行われる。 オールド・オスマンは何の感傷も感じさせずにそう語った。 事実上の政略結婚である。 それが王室に生まれた者の定めであろうと望まぬ契りの辛さに変わりはない。 彼女の心中を察するとルイズも胸が苦しくなる。 しかし何故自分にそんな事を明かすのか、それが分からない。 それを察したのか、ここから本題と言わんばかりにオスマンは一つ咳払いをして区切る。 「王家には古くからの伝統で、王族の結婚式の際には巫女が詔を詠む事になっておる」 「はあ…」 「その巫女は貴族の中から選ばれる事になっておるんじゃが、 姫殿下はミス・ヴァリエール…君を巫女に指名したという訳じゃ」 「はぁ……はああああ!!?」 気のない適当な返事を相槌を打っていた私の口から驚愕の声が上がる。 学院長はさもありなん、さもありなんと髭を弄っている。 いや、ちょっと待って。 確かに小さな頃は一緒に遊んだりした仲だけど。 片や絶大な人気を誇る姫様、片や魔法を使えぬ『ゼロ』のルイズ。 その差は月とスッポンどころじゃない。 何故、姫様はそのような大任を私に与えるのか。 「ちなみに辞退は出来んぞ、そんな前例は一度もないからのう」 辞退しようとした瞬間、学院長は分かっていたようにそれを制す。 「で、でも私には荷が重過ぎます!」 「自分には務まらんとそう申すのか?」 「は、はい。とても私のような未熟者には…」 「しかし姫殿下の事を考えるなら引き受けるべきじゃと儂は思う」 「え…?」 叱るのでもなく諭すのでもなくただ静かにオスマンは語る。 その顔は穏やかで自分が慌てふためいているのが不思議に思えるくらいだ。 そして彼は言葉を続けた。 「望まぬ相手との結婚、ならばこそせめて自分の心からの友に送られたい。 それが姫様の切なる願いではないじゃろうか?」 「………!!」 返す言葉が無かった。 誰よりも姫様の事を理解しているつもりでいた。 それを大任の重圧で見失っていた。 そんな心を見透かすように学院長は私に姫様の真意を説いたのだ。 「分かりました。その命、謹んでお受けしたします」 「うむ。君ならばそう言うと思っていた。 ではこれを受け取りたまえ。それは『始祖の祈祷書』という。 巫女に選ばれた者はそれを肌身離さず持ち歩いて詔を考えるのじゃ」 にこりと人の良さそうな笑顔を浮かべ、オスマンは一冊の本を手渡す。 なんだ、やっぱり参考資料があるじゃない。 この中からそれっぽい小節を引用して詔にすればいいんでしょ? 簡単、簡単。 受け取って適当にどんな事が書いてあるのか目を通す。 「………………」 パラパラとページを捲る度に蒼白になっていく私の顔色。 いや、引用するも何もこの本、何も書かれてないんですけど。 ちらりと見やるとそこには視線を背ける学院長の姿。 「学院長。この本、白紙なんですけど何かの間違いですよね…?」 「……あー、その、なんだ。ミス・ヴァリエール。式の成否は君の双肩にかかっておる。 儂は信じておるぞ、君なら必ずこの大任をやり遂げると!」 「学院長ォォォォーーーー!!」 ミス・ヴァリエールの叫びが木霊する、平日の昼下がりの事。 この日から自室以外で彼女の姿は見た生徒はほとんどいなかったと言う。
https://w.atwiki.jp/fusion_fight/pages/53.html
ウルトラマンゼロ 一覧(オーブ弾) 一覧(カプセルユーゴー弾) 一覧(ルーブノキズナ弾) 一覧(バディチェンジ弾) 一覧(ゼットヒート弾) 一覧(BEYOND GENERATIONS) 一覧(ウルトラディメンション弾) 1弾 2弾 3弾 4弾 6弾 カプセルユーゴー1弾 カプセルユーゴー2弾 カプセルユーゴー4弾 ルーブノキズナ1弾 ルーブノキズナ2弾 ルーブノキズナ4弾 バディチェンジ1弾 バディチェンジ2弾 バディチェンジ3弾 バディチェンジ4弾 バディチェンジ5弾 ゼットヒート1弾 ゼットヒート3弾 ゼットヒート4弾 BEYOND GENERATIONS 01 ウルトラディメンション1弾 ウルトラディメンション2弾 ウルトラディメンション3弾 トイ付属カード プロモーションカード ※後に登場した「ウルティメイトゼロ」、「ウルトラマンゼロ ビヨンド」とは同時に使用する事は不可能。ただし、バディチェンジ弾からアシストスキャンに限り併用可能。更にバディチェンジ2弾以降に登場した「ストロングコロナゼロ」、「ルナミラクルゼロ」、「シャイニングウルトラマンゼロ」、「グランセイバードゼロ」、「ウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロ」も同じくフォームチェンジ扱いでアシストのみ併用可能。 一覧(オーブ弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 成長 パートナー 備考 1-010 UR ウルトラマンゼロ 斬 5 5 6 6 ワイドゼロショット 〇 ウルトラマンジャック 1-033 R ウルトラマンゼロ 斬 4 4 5 5 ゼロツインシュート ウルトラマンジャック 2-014 OR ウルトラマンゼロ 斬 5 5 5 5 ゼロスラッガー 〇 ウルトラマンジャック 2-043 N ウルトラマンゼロ 斬 4 4 4 4 ワイドゼロショット ウルトラマンジャック 3-013 OR ウルトラマンゼロ 斬 6 4 5 5 ゼロツインシュート 〇 ウルトラマンジャック 3-041 N ウルトラマンゼロ 斬 5 4 3 4 ワイドゼロショット ウルトラマンジャック 4-009 OR ウルトラマンゼロ 斬 6 4 5 5 ワイドゼロショット 〇 ウルトラセブン 4-044 N ウルトラマンゼロ 斬 4 5 4 3 ゼロスラッガー ウルトラマンジャック 6-020 SR ウルトラマンゼロ 斬 4 4 5 5 ワイドゼロショット ウルトラマンジャック サポート強化スキル コンビネーションアタックオーブスキル 魔王獣スレイヤー 6-041 N ウルトラマンゼロ 斬 3 4 4 5 ゼロスラッガー ウルトラマンレオ T-026 O ウルトラマンゼロ 斬 5 4 5 6 ワイドゼロショット 〇 ウルトラマンジャック ウルトラフュージョンカード ハリケーンスラッシュセット P-006 O ウルトラマンゼロ 斬 4 5 5 6 ゼロツインシュート 〇 ウルトラマンジャック てれびくん2016年9月号付録 P-009 O ウルトラマンゼロ 斬 6 4 5 5 ゼロツインシュート 〇 ウルトラマンジャック 「ウルトラマンゼロ」カードゲット!キャンペーン配布カード PC-007 P ウルトラマンゼロ 斬 4 3 4 5 ゼロツインシュート ウルトラマンジャック 丸大「ウルトラヒーローフィッシュソーセージ」 W-005 P ウルトラマンゼロ 斬 3 4 4 5 ワイドゼロショット ウルトラマンジャック ウルトラマン フュージョンファイト!ウエハース 一覧(カプセルユーゴー弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 カードスキル 備考 C1-004 UR ウルトラマンゼロ 斬 9 9 7 7 ワイドゼロショット ヒッサツワザチャージ C1-033 N ウルトラマンゼロ 斬 4 6 3 5 ゼロスラッガー C2-009 SR ウルトラマンゼロ 斬 6 8 6 8 ゼロツインシュート コンビネーションアタック強化 C2-034 N ウルトラマンゼロ 斬 4 4 5 5 ワイドゼロショット C4-034 N ウルトラマンゼロ 斬 4 4 5 5 ゼロツインシュート C4-053 CP ウルトラマンゼロ 斬 7 8 6 7 ゼロスラッガー 加速強化 CM-005 T ウルトラマンゼロ 斬 4 5 4 6 ワイドゼロショット ウルトラマンジード フィッシュソーセージ 一覧(ルーブノキズナ弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 クリスタル パートナー アシストスキル 備考 K1-005 UR ウルトラマンゼロ 斬 8 9 7 11 ワイドゼロショット ウルトラセブン ヒッサツチャージ K1-053 CP ウルトラマンゼロ 斬 6 7 7 5 コンビネーションゼロ 武器クリティカル キズナカード1番目にスキャンしないと登場しない K2-011 SR ウルトラマンゼロ 斬 6 8 6 8 ワイドゼロショット ウルトラマンレオ 武器クリティカル K4-025 R ウルトラマンゼロ 斬 8 6 4 5 ゼロスラッガー ウルトラマンレオ ピンチヒッサツパワー K4-071 CP ウルトラマンゼロ 斬 6 7 7 5 ワイドゼロショット 超ヒッサツチャージ キズナカード1番目にスキャンしないと登場しない K4-073 CP ウルトラマンゼロ 斬 10 6 7 7 ゼロスラッガー マルチアップ キズナカード K4-075 CP ウルトラマンゼロ 斬 7 7 4 7 ゼロスラッガー マルチバリヤー キズナカード1番目にスキャンしないと登場しない 一覧(バディチェンジ弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 ラッシュタイプ パートナー アシストスキル 備考 T1-023 R ウルトラマンゼロ 斬 5 7 5 6 ゼロスラッガー テクニックラッシュ ウルトラセブン ウルトラ怪獣ハンター T2-042 N ウルトラマンゼロ 斬 5 6 3 6 ワイドゼロショット テクニックラッシュ ウルトラマンタイガ フォトンアース ウルトラ怪獣ハンター T2-051 CP ウルトラマンゼロ 斬 7 7 7 9 ゼロツインシュート テクニックラッシュ 武器クリティカル チェンジカードスキャン時にルナミラクルゼロ(スピードラッシュ)、ストロングコロナゼロ(パワーラッシュ)がアシストに登録される T3-010 SR ウルトラマンゼロ 斬 8 8 5 6 ゼロスラッガー テクニックラッシュ ウルトラマンタイガ 武器クリティカル T4-002 SPR ウルトラマンゼロ 斬 9 9 8 9 ワイドゼロショット テクニックラッシュ ヒートアップ ライバルカードカードを1番目にスキャンすると2番目スキャンの代わりに自動的にウルトラマンベリアルが登録される T4-019 R ウルトラマンゼロ 斬 5 5 5 8 ゼロスラッガー テクニックラッシュ ウルトラマンタイガ トライストリウム フュージョンバリヤー T5-055 CP ウルトラマンゼロ 斬 8 7 8 7 ゼロツインシュート テクニックラッシュ 超ヒッサツチャージ チェンジカードスキャン時にウルトラマンコスモス(スピードラッシュ)、ウルトラマンダイナ(テクニックラッシュ)がアシストに登録される 一覧(ゼットヒート弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 ラッシュタイプ パートナー カードスキル 備考 Z1-004 UR ウルトラマンゼロ 斬 8 10 6 11 プラズマスパークスラッシュ テクニックラッシュ ウルトラマンゼット アルファエッジ アクセルヒート クライマックスのロゴ付きウルトラゼロマント装着Ver. Z3-053 CP ウルトラマンゼロ 斬 9 9 6 6 ゼロスラッガー テクニックラッシュ ライズヒート スイッチカードゼットヒート発動時、シャイニングウルトラマンゼロへとパワーアップ Z4-056 CP ウルトラマンゼロ 斬 6 6 10 8 ワイドゼロショット テクニックラッシュ スイッチヒーロー スイッチカードゼットヒート発動時、一定毎にウルトラウーマングリージョと交代 ZP-001 P ウルトラマンゼロ 斬 6 6 6 5 ゼロツインシュート テクニックラッシュ キズナチャージ ウルトラマンゼロ10周年記念配布カードウルトラアクセスカード ZT-004 P ウルトラマンゼロ 斬 5 6 5 7 ワイドゼロショット テクニックラッシュ クリティカルチャンス DXウルトラアクセスカード&ウルトラメダルSP ウルトラマンゼロ&6兄弟セットウルトラアクセスカードウルトラゼロマント装着Ver. 一覧(BEYOND GENERATIONS) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 ラッシュタイプ パートナー アシストスキル 備考 G1-019 R ウルトラマンゼロ 斬 7 4 5 7 ゼロツインシュート テクニックラッシュ ウルトラマンベリアル ヒートアップ 本シリーズ1弾目にて第1弾から続いた高レア排出記録が止まる 一覧(ウルトラディメンション弾) カードNo. レアリティ カード名 属性 攻撃 速さ 体力 必殺 必殺技 ラッシュタイプ パートナー アシストスキル 備考 UD1-012 SR ウルトラマンゼロ 斬 7 7 6 7 ワイドゼロショット テクニックラッシュ ゴモラ キズナチャージ UD1-062 DR ウルトラマンゼロ 斬 6 7 5 9 ワイドゼロショット テクニックラッシュ ウルトラマンゼット アルファエッジ ピンチヒッサツパワー ウルトラディメンションカードウルトラゼロマント装着Ver. UD2-024 R ウルトラマンゼロ 斬 7 6 5 5 ゼロスラッガー テクニックラッシュ ウルトラマンジード ロイヤルメガマスター フュージョンバリヤー UD3-006 UR ウルトラマンゼロ 斬 10 8 5 12 プラズマスパークスラッシュ テクニックラッシュ ウルトラマンゼット アルファエッジ アクセルヒート クライマックスのロゴ付きプラズマスパークスラッシュ初の再録 UD3-051 CP ウルトラマンゼロ 斬 8 7 7 8 ワイドショット パワーラッシュ Dラッシュブースト リンクカードキャンペーンメインスキャン時、アシスト枠にウルトラウーマングリージョ(テクニックラッシュ)が登録される UD3-058 SEC ウルトラマンゼロ 斬 9 7 5 14 ウルティメイトフォースゼロ! テクニックラッシュ ウルトラマンレグロス Dブレイククリティカル シークレットレア必殺技に限り、ウルティメイトフォースゼロ(グレンファイヤー・ミラーナイト・ジャンボット・ジャンナイン)が登場 TD-007 DR ウルトラマンゼロ 斬 6 5 4 8 ワイドゼロショット テクニックラッシュ ピンチコウゲキアップ DXウルトラディメンションカードセット01 ウルトラマンゼット ゼロセットウルトラディメンションカード TD-061 DR ウルトラマンゼロ 斬 7 8 4 4 ワイドゼロショット テクニックラッシュ 武器クリティカル DXウルトラディメンションナイザー付属黄金のウルトラディメンションカード仕様 1弾 カードNo. 1-010 レアリティ UR 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 4 3 4 4 最大値 5 5 6 6 必殺技 ワイドゼロショット 解説 URで登場。ステータスが高水準で安定している。 カードNo. 1-033 レアリティ R 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 5 5 必殺技 ゼロツインシュート 解説 劇場版ではラスボスをも葬り去ったゼロ最大級の必殺技だが、今回はRで収録された。 2弾 カードNo. 2-014 レアリティ OR 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 4 3 3 3 最大値 5 5 5 5 必殺技 ゼロスラッガー 解説 OR落ちはゼロスラッガー使用の必殺技。ただし全て育てた場合のステータスはオール5となるため、安定している一方で特に秀でた能力が無いのでやや物足りない。 カードNo. 2-043 レアリティ N 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 4 4 必殺技 ワイドゼロショット 解説 Nは同弾ORからステータスを全て-1した縮小版。 3弾 カードNo. 3-013 レアリティ OR 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 4 3 3 3 最大値 6 4 5 5 必殺技 ゼロツインシュート 解説 OR続投はゼロツインシュートのOR登場。前回はオール5で安定しているが同時に長所が無かったためか、今回は速さを1削って攻撃を1増やしたステータス構成。ただし肝心のゼロツインシュートは最高まで育てても5なので安定しない…。 カードNo. 3-041 レアリティ N 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 4 4 必殺技 ワイドゼロショット 解説 4弾 カードNo. 4-009 レアリティ OR 属性 斬 パートナー ウルトラセブン ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 4 3 4 3 最大値 6 4 5 5 必殺技 ワイドゼロショット 解説 台湾で放送された自身の主演番組「ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE」が日本にて放送される事が決定した記念として何と4連続高レア収録と同時にワイドゼロショットのOR落ちを果たす。ただし総合ステータスは前回ORの再録なので技違いと見た方がいいか。なお次弾ではノーマル形態での収録は無かったが、カードセットで登場していたウルティメイトゼロの方で通算2度目の最高レア登場となった。 カードNo. 4-044 レアリティ N 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 3 5 4 4 必殺技 ゼロスラッガー 解説 イラストは本弾未収録のゼロツインシュートなのに技はゼロスラッガーというチグハグな物。ステータス内容は2弾Nの攻撃を-1した代わりに速さに+1した構成なので技巧派なところか。ただしゼロスラッガーに関しては速さ属性の技なので同じく速さが5になる第2弾ORと同等。 6弾 カードNo. 6-020 レアリティ SR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 5 5 必殺技 ゼロツインシュート サポート強化スキル コンビネーションアタック 解説 ウルティメイトゼロがOR落ちで登場する一方、こちらは1弾空けてスーパーサポートレア枠で再登場。 カードNo. 6-041 レアリティ N 属性 斬 パートナー ウルトラマンレオ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 3 4 4 5 必殺技 ゼロスラッガー 解説 第4弾ORのセブンに続き、オーブ弾唯一のパートナー表記がウルトラマンレオのウルトラマンゼロのカード。同じく2弾Nをベースに今度は必殺+1に移動しただけ。ただしゼロスラッガーの属性は速さなので前回より劣る。 カプセルユーゴー1弾 カードNo. C1-004 レアリティ UR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 9 9 7 7 必殺技 ワイドゼロショット カードスキル ヒッサツワザチャージ 解説 新番組「ウルトラマンジード」にてサブウルトラマン枠としてレギュラー出演するためか、ウルティメイトゼロを含めて通算3度目のUR昇格。体力・必殺は1年前のURと大差無し(1増えただけ)だが、攻撃・速さだけは「2万年早いぜ!」の台詞を体現してか完全上位の9。攻撃を高めに相手への攻撃回数を多くできる点では流石のゼロと言える。 カードNo. C1-033 レアリティ N 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 6 3 5 必殺技 ゼロスラッガー 解説 低レアは3度目のゼロスラッガー収録。体力が3と下がったものの、この時点で過去弾を凌ぐダメージを持つゼロスラッガー(速さ6)を叩き出せた。 カプセルユーゴー2弾 カードNo. C2-009 レアリティ SR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 8 6 8 必殺技 ゼロツインシュート カードスキル コンビネーションアタック強化 解説 本弾で前弾ではウルトラカプセル使用で登場していた新たなる最強形態「ゼロビヨンド」参戦の一方、基本形態はゼロツインシュートでSR落ち。前回と比べると攻撃・体力が低くなったが、それでも同じゼロツインシュート持ちの過去弾カードと比べると十分強く、コンビネーションアタック強化持ちのため負けず劣らずな活躍ができる。 カードNo. C2-034 レアリティ N 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 5 5 必殺技 ワイドゼロショット 解説 技、ステータスは第6弾SRと同一。 カプセルユーゴー4弾 カードNo. C4-034 レアリティ N 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 4 5 5 必殺技 ゼロツインシュート 解説 技をゼロツインシュートを変えただけでステータスは第6弾SRやカプセルユーゴー2弾と同一。 カードNo. C4-053 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 8 6 7 必殺技 ゼロスラッガー カードスキル 加速強化 解説 ゼロビヨンドとしてはCP収録はあるが、基本形態としては初のCP収録。C1弾URには及ばないがそれでも十分すぎる能力値でゼロスラッガー持ちのカードではこれが一番使いやすい物に。 ルーブノキズナ1弾 カードNo. K1-005 レアリティ UR 属性 斬 パートナー ウルトラセブン ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 9 7 11 必殺技 ワイドゼロショット アシストスキル ヒッサツチャージ 解説 ジードの劇場版「つなぐぜ、願い!」の公開、オーブCHRONICLEの放送を経てウルトラマンR/Bが現行となる新シリーズ・ルーブノキズナ弾では因縁のライバルであるウルトラマンベリアル共々ウルティメイトゼロ、カプセルユーゴー弾中で2回最高レアで登場したゼロビヨンドを含めて通算6度目のUR昇格(基本形態だけに留めるなら3度目のUR昇格)。ちなみに本弾では自身が主役を務めるシリーズの1作にしてダイナ・コスモスと共に融合したウルトラマンであるウルトラマンサーガの参戦に合わせての登場となったのもあるか。C1弾URと比べると体力は7のまま、攻撃が1段階下がったが速さは9とそのままに必殺は11に強化された。 カードNo. K1-053 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 7 7 5 必殺技 コンビネーションゼロ アシストスキル 武器クリティカル 解説 新キャンペーンカード「キズナカード」の1枚としても登場。ただしメイン登場では無く同じK1-053のウルトラセブンを1番目にスキャンしないと登場しない。キズナカードのメインとしての登場はK3弾ウルティメイトゼロ及びK4弾CPまで待たされる事となる。 ルーブノキズナ2弾 カードNo. K2-011 レアリティ SR 属性 斬 パートナー ウルトラマンレオ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 7 5 7 必殺技 ワイドゼロショット アシストスキル 武器クリティカル 解説 続けての登場は早速のワイドゼロショットSR落ち。ステータス合計値はSR相応になっているものの、攻撃だけはK1弾URと同等。スキルは前回CPの武器クリティカルを合わせた組み合わせ。 ルーブノキズナ4弾 カードNo. K4-025 レアリティ R 属性 斬 パートナー ウルトラセブン ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 6 4 5 必殺技 ゼロスラッガー アシストスキル ピンチヒッサツパワー 解説 前回のウルティメイトゼロで高レア収録を経てゼロスラッガーでR落ち。やはり攻撃だけは8を維持しているが、それ以外は低レア相応にダウン。しかしこれは序の口でしかない。というのも、今回はこの弾のキズナカード枠で凄い事をやり遂げるのであった… カードNo. K4-071 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 9 5 5 6 必殺技 ワイドゼロショット アシストスキル 超ヒッサツチャージ 解説 K1弾ぶりにキズナカード枠として登場。そして前述した通り今回は前代未聞の3枚連続登場となっており、1枚目はサーガの再現としてコスモスとのタッグで登場。攻撃の数値がC1弾UR以来の9に戻っているが、超ヒッサツチャージ持ちなので悪くはない。ちなみに本弾唯一のワイドゼロショット持ち(これ以外全てゼロスラッガー持ち)のゼロである。 カードNo. K4-073 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 10 6 7 7 必殺技 ゼロスラッガー アシストスキル マルチアップ 解説 2枚目は基本形態としては待望のメインカードとして登場。今回は「ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ」の再現として1番目にスキャンすればゴモラが2番目に登場する組み合わせ。こちらのアシストスキルはメインのステータスアップを図れるマルチアップ持ち。 カードNo. K4-075 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 7 4 7 必殺技 ゼロスラッガー アシストスキル マルチバリヤー 解説 3枚目は劇場版「決戦!ウルトラ10勇士」にてギンガとビクトリーに試練を与え、それを乗り越えて2人がギンガビクトリーへのパワーアップを遂げた事もあって、そのギンガビクトリーとのキズナカードで登場となった。こちらはK4-071同様に1番目にスキャンしないと登場せずで、敷居が高いが前述したK4-071のコスモスとダイナをアシストとして用意すればサーガへのウルトラフュージョンを行える他、フュージョン後のヒッサツゲージのタイミング次第で専用必殺技の「ギンガビクトリーマキシマム」が使えるのが強みとなる。 バディチェンジ1弾 カードNo. T1-023 レアリティ R 属性 斬 パートナー ウルトラセブン ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 5 7 5 6 必殺技 ゼロスラッガー ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ウルトラ怪獣ハンター 解説 これまでの新シリーズでは必ず最高レアで登場するゼロであったが、前回K5弾でゼロビヨンドの最高レア収録もあってか今回はウルティメイトゼロがSRで登場しただけで新シリーズ1弾での最高レア登場は無しとなった…が、それは建前であり、次弾から3弾に渡って登場10周年記念への布石…彼の台詞で言うならば「ビッグバン」を巻き起こすのであった。 バディチェンジ2弾 カードNo. T2-042 レアリティ N 属性 斬 パートナー ウルトラマンタイガ フォトンアース ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 5 6 3 6 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ウルトラ怪獣ハンター 解説 本弾で派生形態のストロングコロナ、ルナミラクルの2種類参戦に合わせてC4弾以来久しぶりのノーマルで収録。(ただしこの後に高レアが控えているが…) カードNo. T2-051 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 7 7 9 必殺技 ゼロツインシュート ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル 武器クリティカル チェンジ1 ストロングコロナゼロ(パワーラッシュ) チェンジ2 ルナミラクルゼロ(スピードラッシュ) 解説 本弾で参戦したストロングコロナ、ルナミラクルの派生2形態をアシスト枠で収録する形でT2弾のチェンジカード枠で収録。必殺以外が全て7で統一されているのが特徴で、久しぶりのゼロツインシュートの高レアでもある。ただしアシストスキルは微妙でもう1枚メインに当てるカードは武器持ちでないと生かせないのが欠点。 バディチェンジ3弾 カードNo. T3-010 レアリティ SR 属性 斬 パートナー ウルトラマンタイガ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 8 5 6 必殺技 ゼロスラッガー ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル 武器クリティカル 解説 究極形態であるシャイニングウルトラマンゼロの参戦、更にウルトラマンタイガ本編への登場が決まった(後に終盤の第23話にて登場、更にタイガに自らの力をプラズマゼロレットとして与える)のと因縁の相手(ただしタイガに出てきたのは偽物だが、本弾では本人がこれに合わせてSR化)の登場に合わせて高レア続投。ただし前回と比べると合計値は1ダウンしており、攻撃と速さに特化しているためか体力が5と低い。アシストスキルは前回と同じ武器クリティカルだが、前回チェンジカードと違いアシスト1枚だけに済むのでメイン1枚が固定されなくなっているのは幸い。 バディチェンジ4弾 カードNo. T4-002 レアリティ SPR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 9 9 8 9 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ヒートアップ 解説 タイガの後番組にして新番組「ウルトラマンCHRONICLE ZERO GEED」にてジードと共にメインを飾るためか、新機軸「ライバルカード」の1枚として通算4度目の基本形態UR昇格を果たしたゼロ。これ以前に派生形態2種類とシャイニングゼロを加えた場合は11度目のUR昇格となる。また1番目にスキャン時には2番目にベリアルが並び立つ仕様である(2番目スキャン時はこれまで通りゼロのみ登場。)ステータスは1年前のK1弾URと合計値が同じだが、必殺が-2された代わりに攻撃・速さがC1弾URと同じ9に戻った。ただしスキルは熱血漢らしい彼を反映してか、同弾CPベリアルと同じダメージアップの代わりに相手が怒りやすくなるヒートアップ持ち。これを踏まえると素直にSPRの固有キズナボーナスが発生するメインでの起用が無難か。 バディチェンジ5弾 カードNo. T5-055 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 7 8 7 必殺技 ゼロツインシュート ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル 超ヒッサツチャージ チェンジ1 ウルトラマンコスモス(スピードラッシュ) チェンジ2 ウルトラマンダイナ(テクニックラッシュ) 解説 タイガ最終弾では「ウルトラマンCHRONICLE ZERO GEED」にてウルトラマンサーガが5回に渡って放送された事もあってか、アシストをコスモスとダイナに変えて登場。K1弾ロッソ同様にこれ1枚で特定のウルトラマンへのウルトラフュージョン可能というポイントが高め。更にロッソと違うのはあちらはルーブかグルーブへの選択式なのに対し、こちらはもう1枚のメインにウルトラマンジャスティスをスキャンするだけでサーガとレジェンドを早くから並び立たせる事が出来る。アシストスキルもややイマイチだった武器クリティカルからアシストとしては強力な超ヒッサツチャージに変わっており、それが2回分加わっているだけもあり2回攻撃するだけにすぐにヒッサツゲージが溜まるので強烈。 ゼットヒート1弾 カードNo. Z1-004 レアリティ UR 属性 斬 パートナー ウルトラマンゼット アルファエッジ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 10 6 11 必殺技 プラズマスパークスラッシュ ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル アクセルヒート 解説 「ウルトラマンCHRONICLE ZERO GEED」の後番組「ウルトラマンZ」にて登場するウルトラマンゼットの師匠を務めるためか、このゲームの裏のメインウルトラマンとなっているウルトラマンゼロも通算5度目(これまでの別形態を含めるとURでの登場は驚異の12枚目…と思いきや、この後にゲームオリジナル形態のグランセイバードゼロがあるので13枚目に到達)のUR昇格。更に今回はZERO GEED内からウルトラマンレオから渡されたウルトラゼロマント装着版で登場し、それだけでなく本弾からの新機軸「クライマックス」カードの1枚として初登場のベリュドラやそれ以後の外伝2作で登場したダークロプスゼロ、ビートスターに対して使用した初期の最強必殺技であるゼロツインソードを使用した必殺技「プラズマスパークスラッシュ」を実装して登場となった。なおクライマックスのロゴが付いている事もあり、前ナンバーのレイガ同様にこのカード限定技になると思われる。ステータス配分はK1弾と同一だが、体力が1ダウンした代わりに速さが1アップした構成。速さが10もあって手数の差ではこちらが上回るが、耐久面は6と-1されて第1弾URと同じ数値になっているために過信は禁物。 ゼットヒート3弾 カードNo. Z3-053 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 9 9 6 6 必殺技 ゼロスラッガー ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル ライズヒート 解説 1弾ではストロングコロナとルナミラクルのスイッチフォーム、2弾ではジードとのスイッチフォームだったが最強形態特集の3度目の登場はゼットヒート発動でシャイニングウルトラマンゼロへのパワーアップを引っ提げて登場。当初はシャイニングウルトラマンゼロの単なるCP落ちかと思われたが、後にYouTubeのバンダイ公式チャンネルのバンマニにてゼットヒート3弾の紹介動画が公開された際に同動画内にてまさかのゼロビヨンドで通算13度目のUR登場が発表された事もあり、その記念としてのシャイニングウルトラマンゼロのCP落ち(ただし最初からシャイニングウルトラマンゼロなら同弾でもカード化されているが)となった。体力と必殺が6しか無いが、攻撃と速さは9と通常攻撃での手数面では非常に強く低い必殺も実質的にテクニックラッシュである程度の補強ができる。なおシャイニングウルトラマンゼロにパワーアップすると必殺は10に上昇するが、速さが-3される点に注意。 ゼットヒート4弾 カードNo. Z4-056 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 6 10 8 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル スイッチヒーロー 解説 やはりスイッチカード枠で4連続登場となったゼロ。今回はウルトラギャラクシーファイト第1作目の再現としてゼットヒート発動時にウルトラウーマングリージョに交代する。その関係で体力はこれまでのゼロのカードの中で一番高めの10の数値を持ち、必殺もC2弾SRと同等の8と必殺に特化した形となっている。ただしウルトラウーマングリージョに交代すると必殺がダウンする…どころか、地味に攻撃も-1される(一方でハヤサが10にアップするが)ので上手く見極めたい。ちなみに本来ならばこれまでのシリーズの現行ウルトラマンは本放送が終了してもクロニクルの関係で4弾目、劇場版関連のキャラクター参戦で必ず高レアが出る劇場版連動の現行最終弾である5弾目が始まるのだが、前番組である「ウルトラマンZ」はそもそも諸事情で劇場版の制作の予定は無く(その代わりに新映画である「シン・ウルトラマン」が制作されている)、更に公式サイトにて5月分のクロニクルミッション、オールジェネレーション、チャレンジミッションが公開(後に6月1日の更新分で6月・7月分のクロニクルミッション、オールジェネレーション、チャレンジミッションも公開)されており、チャレンジミッションに至っては新しい相手に更新されるのと公式Twitterにて新ウルトラマンであるトリガーを現行とした新シリーズ(これも同じく6月1日の更新でBEYOND GENERATIONSの名でシリーズ名が決定)が7月15日にスタートと発表された事もあり、本シリーズはバディチェンジ弾から更に弾数が短縮され、CHRONICLE放送中となる4弾目が現行最終弾となってしまった。そして次弾にして新シリーズ「BEYOND GENERATIONS」でも1弾目から高レア登場かと思われたが、よりにもよって次の弾では…(続く) BEYOND GENERATIONS 01 カードNo. G1-019 レアリティ R 属性 斬 パートナー ウルトラマンベリアル ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 4 5 7 必殺技 ゼロツインシュート ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ヒートアップ 解説 新シリーズ「BEYOND GENERATIONS」でも因縁のベリアル共々出演を果たしたゼロ。何気に初となるパートナー表記がベリアルのカードでもある(同弾ベリアルもゼロのパートナー表記は初だが。)。…だが、今までのシリーズ(オーブ弾、カプセルユーゴー弾、ルーブノキズナ弾、バディチェンジ弾、ゼットヒート弾)ではそのシリーズ全ての弾で形態を変えながらも必ず高レア(最低でもSR枠(オーブ弾時代はOR枠)で収録)で登場を果たしていたが、前シリーズのゼットヒート弾にて10周年記念として最高レア4枚登場(1弾にて2枚(このうち1枚がゲームオリジナル形態)、3、4弾にて1枚ずつ) 全ての弾のスイッチカード枠でも全てに登場した事が仇となったかで、何とここに来てこの「BEYOND GENERATIONS」シリーズ1弾目では基本形態も含めて高レアが1枚も無く、遂に第1弾から続いた高レア連続排出記録が途絶える事となった。これまで散々高レアで登場してきたゼロであったが、流石に前シリーズで最近から高レア登場の音沙汰が無いキャラクターを差し置いての高レア登場がやりすぎたと判断されたのであろうか…と、思いきや、次弾にてあっさりと高レア復帰を果たしている。今弾のみ、高レアが無かったのもウルトラマンティガ25周年という事で敢えて彼に高レアの座を譲ったのかもしれない…。 ウルトラディメンション1弾 カードNo. UD1-012 レアリティ SR 属性 斬 パートナー ゴモラ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 7 6 7 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル キズナチャージ 解説 前シリーズ「BEYOND GENERATIONS」はBG 01弾目から高レア無しのために今後の登場が危ぶまれていたが、その後のBG 02弾やBG 03弾では高レア再登場(…どころか、BG 03ではUSウルトラマンゼロが参戦)して挽回を果たしたゼロではあるが、新シリーズ「ウルトラディメンション」では父のセブンの頼もしい仲間・カプセル怪獣3体の参戦と同時に前シリーズの反省か、ゼットヒート弾以前と同様に1弾目から再び高レア登場の嵐が吹き荒れて登場となった。基本形態のSRとしては実にT3弾以来の再登場で、スキルも1枚目のウルトラアクセスカードのみ持っていたキズナチャージと久しぶりにアシストで起用できるゼロのカードとなっている。反面、ステータスは体力6、それ以外の3つがオール7とよく言えばソツが無いが、悪く言えば平凡すぎる割り振りなので他に高レアがあるならそちらをメインに使った方が無難か。 カードNo. UD1-062 レアリティ DR 属性 斬 パートナー ウルトラマンゼット アルファエッジ ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 7 5 9 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ピンチヒッサツパワー 解説 こちらは本弾より追加された新レア「ディメンションレア」の1枚。後にデッカー放送開始と同時に発売される「DXウルトラディメンションカード01 ウルトラマンゼット ゼロセット」でもゼロのウルトラディメンションカードは収録されているが、こちらは絵柄が異なりウルトラゼロマントを装着したイラストとなっている。 ウルトラディメンション2弾 カードNo. UD2-024 レアリティ R 属性 斬 パートナー ウルトラマンジード ロイヤルメガマスター ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 6 5 5 必殺技 ゼロスラッガー ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル フュージョンバリヤー 解説 1弾目から形態違いとプロモを含めてディメンションカードが4枚も登場するゼロではあるが、2弾目では低レアのみ登場。ただし現時点ではSR以上が判明していない事や「ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突」にて新たなる姿であるワイルドバーストが登場した事もあり、その参戦が待たれるところだが…。能力はR相応だが、スキルは今までのゼロにはありそうで無かったフュージョンバリヤーとコスモスとダイナをスキャンしてのサーガの合体後、またはメインにオーブをスキャンしてアシストもう1枚にセブンかジャック、そしてレオをスキャンしてのフュージョンアップ後の相手からのダメージを無効化してくれる事もあり、前弾SRに続いてサポート型となっている。ちなみに後に公開された2弾のCMでは長らく高レアの縁が無かった因縁のライバル・ベリアルが通算11度目のUR昇格かつ当時は抽選でのウルトラカプセル限定、現在はウルトラアクセスカードでランダム登場でしか見る事が出来ないベリュドラでの必殺技がようやく単独カード化と発表された。これに乗じてゼロも高レアで登場出来るのかと思われたが、結局本弾での高レア収録はならず、登場出来そうなシークレットレア枠は丁度55周年となった父のセブンに譲る事となり、これに伴ってG1弾に続くゼロの2度目の高レア無し弾となった。だがこれは最終弾となる次弾での布石でもあり…(続く) ウルトラディメンション3弾 カードNo. UD3-006 レアリティ UR 属性 斬 パートナー ウルトラマンレグロス ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 10 8 5 12 必殺技 プラズマスパークスラッシュ ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル Dブレイクシールド 解説 ウルトラマンデッカーの後番組にして、ニュージェネレーションヒーローズをピックアップした新番組「ウルトラマン ニュージェネレーションスターズ」にて新アイテム「ディメンションナイザー」を与えられるなどやはりその存在感が健在なゼロ。同時にフュージョンファイト最終弾という事で、なんと本弾では大盤振る舞いと言わんばかりに高レア3枚かつ1枚目から通算16度目のUR化を成し遂げるのであった。もちろん、本弾をもってフュージョンファイトは終了となるため、これが最後のUR化となる。その1枚目はゼットヒート1弾限定だったクライマックス技「プラズマスパークスラッシュ」がZ1弾から実に3年ぶりに再登場。当時のカードが昨年12月より配信されたアプリ「ウルトラファイル」では使用できない事もあって、その救済処置となったのであろうか…(ちなみにアプリ版はUD3弾開始当初はG1弾~UD2弾の全てのカードかつ一部のプロモカードしか使用できなかったが、後にアップデートでアプリ版でもUD3弾のカードが対応するようになった)。ただ本弾で終了と同時にゼットヒート弾で登場かつG3弾での投票で再録されなかった4つのクライマックス技(レイガ・アルティメットブラスター(レイガ)、クワトロスクワッドブラスター(タイガトライストリウム)、ツインギガブレイク(ゼロビヨンド)、シン・ボルテックバスター(ルーブ))が筐体・アプリ版を含めて見れなくなるのに対し、本技だけ再録されるのはいかがなものか…。だが今回は後述するシークレットの存在もあり、他の再録枠(ダイナ・トリガー)と同じくハズレ枠と言わざるを得ないのが残念。ステータスも当時のZ1弾URから攻撃と速さの数値を入れ替え、体力を-1して必殺に+1した配分。スキルはDブレイクシールドと高い攻撃を活かす内容となってはいるため、能力の噛み合いは悪くはない方といえる。 カードNo. UD3-051 レアリティ CP 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 8 7 7 8 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル Dラッシュブースト アシスト ウルトラウーマングリージョ(テクニックラッシュ) 解説 2枚目はリンクカードのトップバッターとしても登場。アシストで登場するはZ4弾CPと同じくギャラクシーファイトをグリージョで、丁度本キャンペーンにはこの後にロッソが控えているために本カードとそのロッソの2枚だけでグルーブへの合体ができる。ステータス配分はT5弾CPから必殺と体力の数値を入れ替えただけで、クセは少なめ。 カードNo. UD3-058 レアリティ SEC 属性 斬 パートナー ウルトラマンレグロス ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 9 7 5 14 必殺技 ウルティメイトフォースゼロ! ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル Dブレイククリティカル 解説 3枚目は念願のシークレットレア枠での登場で、必殺技時にはウルティメイトフォースゼロの頼もしい仲間達であるグレンファイヤー、ミラーナイト、ジャンボット、ジャンナインが勢揃い。その内容もグレンファイヤーの炎をまとったグレンファイヤーパンチ→ミラーナイトのディフェンスミラーとシルバークロスのコンボ→ジャンボット・ジャンナインによるビームエメラルドとジャンバスターの同時光線→最後にゼロが全員の力を合わせたファイナルウルティメイトゼロで決める(この部分で劇場版「ベリアル銀河帝国」のキャッチコピーの1つである「これが俺たちの光だ!」の台詞あり)…という最終弾に相応しい内容となった。同弾URと比べると体力5はそのままに攻速をそれぞれ下げた分、必殺が2アップ。スキルも本弾より追加されたDブレイククリティカルと相手のクリティカル耐性を下げる事でクリティカルが発動しやすくなる効果を持っており、これを更に活かすならばクリティカルチャンスか武器クリティカルを加える手もある。(後者はメインもう1枚が武器持ちである事前提)G1弾、UD2弾を除けば必ずSR以上の高レアで登場し、他のウルトラヒーローが登場しない弾もある中でゼロだけは開始となった第1弾から最終弾であるUD3弾まで形態を変えながら排出が途絶えることなく最後まで登場し続けた事もあり、本ゲームは「ゼロに始まりゼロに終わる」の言葉を体現する事となった。 トイ付属カード カードNo. T-026 レアリティ O 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 3 3 3 4 最大値 5 4 5 6 必殺技 ワイドゼロショット 解説 「ウルトラフュージョンカード ハリケーンスラッシュセット」に付属するカードの一種。 カードNo. ZT-004 レアリティ T 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 5 6 5 7 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル クリティカルチャンス 解説 「DXウルトラアクセスカード&ウルトラメダルSP ウルトラマンゼロ&6兄弟セット」に付属するウルトラアクセスカード…にして長らく店頭配布でしかゲットできなかったレイト仕様のウルトラアクセスカードが1年経って再登場。ただし当時の店頭配布のZP-001と異なり、スキャン時のウルトラマンゼロがウルトラゼロマントを装着したVer.で登場し、更にステータスも単なる再録では無く配分は5以下の数値が無いのは健在だが、こちらは速さの数値をそのままに攻撃と体力を下げた分、必殺がやや高めの構成へと変化した。こちらもゼットライザーで使用すればZP-001同様にゼロ用の音声が流れるので、ZP-001を持ってない人でもゼットライザーで遊ぶならこちらとなる。 カードNo. TD-007 レアリティ DR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 5 4 8 必殺技 ワイドゼロショット ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル ピンチコウゲキアップ 解説 「DXウルトラディメンションカード01 ウルトラマンゼット ゼロセット」に付属するカードの1枚にして、筐体排出分ではゼロマント仕様で出ているためか、マントを付けていないバージョンはこちらで登場となった。プロモの関係もあって合計値は-5されて22までダウンしており、スキルがピンチ時なのは変わらないが、コウゲキアップになっている違いがある。 カードNo. TD-061 レアリティ DR 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 7 8 4 4 必殺技 ゼロスラッガー ラッシュタイプ テクニックラッシュ アシストスキル 武器クリティカル 解説 新番組「ウルトラマン ニュージェネレーションスターズ」の放送と同時に発売された玩具「DXディメンションナイザー」に付属。これ以後のTDナンバーは全て以前の「DXウルトラディーフラッシャー」の購入者特典で枚数限定で配布された金のウルトラディメンションカードセットと同じ手合いで、カード背景が黄金に輝く仕様となっている。(ただしカードセット02のベリアル、ジャグラーは除く)カードセット01やゼロマント仕様の筐体排出分のDRと異なり、今回はゼロスラッガー持ちで収録。ただ最近の弾で登場したゼロスラッガー持ちのカードにはスキルがフュージョンバリヤー持ちの低レアカードがいるため、そちらに劣ってしまう。 プロモーションカード カードNo. P-006 レアリティ O 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 初期値 3 3 3 4 最大値 4 5 5 6 必殺技 ゼロツインシュート 解説 バンダイアパレル購入特典。こちらはゼロツインシュートが実装されている。 カードNo. PC-007 レアリティ P 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 4 3 4 5 必殺技 ゼロツインシュート 解説 丸大フィッシュソーセージ同梱カードの一種。 カードNo. W-005 レアリティ P 属性 斬 パートナー ウルトラマンジャック ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 3 4 4 5 必殺技 ワイドゼロショット 解説 ウエハース付属カードの一種。 カードNo. ZP-001 レアリティ P 属性 斬 ステータス コウゲキ ハヤサ タイリョク ヒッサツワザ 数値 6 6 6 5 必殺技 ゼロツインシュート ラッシュタイプ テクニックラッシュ カードスキル キズナチャージ 解説 ウルトラマンゼロ登場10周年記念としてフュージョンファイト設置店舗にて配布されたウルトラアクセスカードにしてゼットヒート弾でのプロモーションカードのトップナンバーを飾る。配布初日となる6月27日は小学生以下での配布、28日以降は本カードの在庫が無くなるまで全年齢対象の配布となる。カード表イラストはウルトラマンジードで一体化していた人物・伊賀栗レイトの物となっており、ゼットライザーで使用する事でゼロ用の音声が流れる。ちなみにカード裏のゼロのイラストはK1弾URを部分的に流用。ステータス合計値はウルトラアクセスカード共通の23だが、ゼロの場合は10周年な事もあってか他のウルトラアクセスカードで登場するキャラクターと違いステータスは必殺以外はオール6。他のカードと違って長所は無いが、裏を返せば4以下のステータスは全く無いのが強み。
https://w.atwiki.jp/dod3kousatsu/pages/24.html
何故セントが居るのか 結局この分岐何がしたかったの なんで森の様子がおかしいの? トウはどうやってウタヒメ達を殺したの? 契約の儀式はどこから出てきたんだ なんで契約したらミハイルの目に花が移ったの? 最後ゼロはどうなったの? ミハイルは自分に咲いた花を食べたくならないの? 何故セントが居るのか 「ぶっちゃけ『分岐』とは名ばかりで、Bルートは『Aルートの途中から派生したルート』ではないから」説が有力か。要するに、Bルートは「もっと前からセントが加入していた場合の時間軸の話」であり、Aルートの有り得ないタイミングでいきなりセントが加入したわけではない。 ただその場合もやっぱりどういう経緯でセントが加入したのかは不明。 これ、やはり製作側の何かしらの意図があるに違いないです。 -- 名無しさん (2020-02-08 17 58 41) 名前 コメント 結局この分岐何がしたかったの ワンほどではないがなんとなくゼロの真意を察しているスリィがウタウタイを殺害しようと計画。 ワンはスリィの意図に気付きつつも、逆にそれを利用してウタウタイを殺害しようと画策。森へ。 とりあえずトウ、ワン、ゼロが全員森に入ってきた所までは良かったが、計画の途中でトウが暴走。 ワンとワン君がトウに負け死亡、スリィも致命傷を負いゼロの元へ辿り付いた所で死亡。 さらにウタヒメの魔力の影響でセントが裏切り、ゼロのパーティもガタガタに。 なんとかトウとセントを倒すが、トウの呼び出した天使ラファエルの毒でミハイルも瀕死に。 「契約」を行って無理矢理一命を取り留めさせるが、花は残ってしまった。 恐らくそんな感じのバッドエンド。 名前 コメント なんで森の様子がおかしいの? スリイによると「ワン姉さんが秘密を握っている」らしいが不詳。セントの適当発言が珍しく当たってて妖精が居ないから森の様子がおかしいのか。それとも逆に森がおかしいから妖精が居ないのか。 ストーリーサイドによると神の仕業がほのめかされている -- 名無しさん (2015-01-28 21 06 05) 名前 コメント トウはどうやってウタヒメ達を殺したの? ゼロに対抗するためにそれぞれドラゴン製の武器を持っていてもおかしくないと思われる。あのワンに刺さってた槍が誰の武器なのかは不詳。トウの紋章には槍っぽい武器がデザインされてるし、トウの物か? 名前 コメント 契約の儀式はどこから出てきたんだ ゼロが「花の力を持って~」とか言ってるし、花の力を利用して異世界から契約のシステムを引っ張って来たのかも。 名前 コメント なんで契約したらミハイルの目に花が移ったの? 「契約の儀式」=「心臓の交換」であり、花の力で動いている死体であるゼロにとっての心臓部は花だからだと思われる。 もしくは「他者と能力や精神、生命を共有する儀式」である「契約の儀式」を行った事によって、ゼロの能力である『花』がミハイルにも咲いたのかも? それともDOD3の時代は「契約の儀式」は「花を咲かせる儀式」だったのかも?そのへんはこっちも参照。 名前 コメント 最後ゼロはどうなったの? ゼロの発言が舌足らずになっている&ミハイルが下見て「あっ」みたいな事言ってたから、小さな子供に戻ったのだと思われる。なんでそうなったのかとかはこのへん ミハイルと契約した事によってゼロがミハイルの年齢になったとか。 -- 名無しさん (2014-07-14 00 40 05) 名前 コメント ミハイルは自分に咲いた花を食べたくならないの? なるかも? 契約の力によってゼロを捕食するとミハイルも死ぬらしい。なのでもしかしたらBは後に花の力が消滅する分岐になるかもしれない。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1790.html
猫の姿なぞ見えないのに猫の鳴声がするだのでプチ幽霊騒ぎが起こっているが、正体はもちろん猫草である。 その猫草がヴァリエール家に住み着いてから約二ヶ月。 「…マジか?」 「ええ、明日の夜ぐらいに着くって姉様がフクロウで」 「ウニャ!ニャ!ニャ!ニャ!」 ボールを転がして遊んでいる猫草の鳴声を背景に出た言葉が『マジか?』である。 覚悟はしていたが遂に来た。元ギャングをしてこれほどの反応を示す物。 つまり、遂にルイズがここに帰ってくるという事だ。 無駄に広い領地なので老化もあるし、まぁ大丈夫だとは思うが一応警戒態勢に入らねばならない。 「ニャギ!フギャ!ニャン!ニャ!」 「ルセーぞ」 何かヒートアップしてきた猫草の上に布を被せる。 しばらくもがいていたが、寝たようだ。自由奔放もいいとこである。 草だが猫。猫だが草。奇妙という言葉が最も似合う生物。 そして、その奇妙な生物を見て一発で猫だとのたまったカトレアのド天然さも。 ある意味似た者同士かもしれない。違うのは健康の問題ぐらいか。 この後、カトレアが先発して旅籠まで出迎えに行った。もちろん、動物満載の馬車で。 なお、猫草は居残りである。こいつ、猫だけあって人の好き嫌いが結構激しい。 多分、エレオノールあたりを見れば空気弾を撃ちこみかねない。 布の下でゴロゴロ音を出して爆睡している猫草の顎の下を触る。 紛れもない植物の感触に僅かに伝わる音の振動。…イタリアは猫が多いが、こいつ程好き勝手やってる猫もいねーだろとマジに思う。 とりあえず今は、来るべき来訪者に備え仕事を済ませておかねばならなかった。 そのヴァリエール家領地を進んでいるのは、ルイズ、エレオノール姉様、犬、シエスタの四名。 この前から三日後。さらに犬がアンリエッタとキスしていたという事で、色々格下げである。 まぁそれだけ気になっているという事かもしれんが。 職業メイドたるシエスタも何故居るかというと、エレオノール曰く『ど、道中の侍女はこの娘でいいわ』とのことだが、実際のところ理由は別にある。 ルイズを連れ戻しに学院に乗り込んだ姉様であるが、幾分勝手が分からないので見当違いなところまで入ってしまっていた。 「まったく…あの子ったら、戦争に着いていくなんて勝手なことを言って」 文句たれながら院内を歩くエレオノールだが、戦争という事でそれなりにルイズの事を心配しているようだ。 次に入ったのは風の塔。いい加減魔法でこちらの存在をアピールしようかと思ったが、そんな事やったら多分マズイので自重する。 人に聞けばいいのだが、不機嫌オーラ全開でドS丸出しのエレオノールに近付きたがる人はあまり居ないらしい。 メイジであれ平民であれドMはそうそう居ないものだ。 段々ムカついてきたのだが、倉庫の前で声が聞こえた。 丁度いい。人が居るなら聞こう。というか口を割らす。 ギャングの考え方になってきたが、妖精さんの件で一杯一杯なのである。 だが、入ると同時にエレオノールの顔が歪む。 視線の先には水兵服とスカートに身を包んだ…いやそれだけならまだいいが、小太りの『メーーーーーン!』だったからだ! 「はぁ…んぉ、ハァハァ…かか、かわいいよ…」 しかもなにやら悶えているご様子。扉を開けた様子にすら気付いていない。 「ぼ、ぼくはもう…う、うあああ」 生涯初めて見てはいけない物という物を見てしまった気がするが、気の強いエレオノール。これしきの事でひるんだりはしない。 「あなた、なにやってるの!」 「ひぃぃいいいいい」 その声に逃げようとした人が足をもつれさせ床をのた打ち回っていたが、その近くには『嘘つきの鏡』があった まず真っ先に嫌悪感が先行したし、こんな人の居ないとこでコソコソ怪しい事をやているということで、その背中を思いっきり踏んだ。 「使用人の分際で、こんな場所でなにやってるのかしらね…しかも、そんな格好で…汚らわしいわッ!」 踏んでいる足の力を強める。あの使用人(兄貴)に頭が上がらなくなったせいで、ストレスというものが溜まっているのだ。 「あ!んあ!あ!ふぁ!」 豚のような悲鳴をあげていたが、少々上気した顔で男が答え始めた。 「こ、この服があまりんも可憐すぎて…で、でもぼくには着てくれる人が居ないから…う、うぉぉお!」 「それで自分で着て、その『嘘つきの鏡』でって事?…情けないわねッ!」 グリィ! そんな音が聞こえそうなぐらい足をグリグリと動かすと、男が悲鳴をあげるが、どことなく悦んでいるような気がする。 「ハァハァ…あの時見た姿はまさに感動だ!ぼくのハートは可憐な官能で焦げてしまいそうさ! だから、その想いのよすがに、せめてこの鏡に自分の姿を映して…ああ、ぼくは…ぼくはなんて可憐な妖精さんなんだ…!あぁああああッ!」 即席とはいえ士官訓練を二ヶ月終え、空軍に配属され水兵服を見て彼が思い出したのは、あのルイズの姿。 乗艦する前に水兵服を一着かっぱらい、わざわざ抜け出して学院に戻ってきてのご乱行である。 そして『妖精さん』。今最もエレオノールが聞きたくない言葉にして忘れたい言葉だ。 それをわざわざ思い出させてくれたこのド変態をどうしてくれようかと思い、さらに踏む力を強める。 「あ!ああ!誰か知らないけど、あなたみたいな美しい人に踏まれて、我を忘れそうだ!う、うお、うおお!」 「おだまり!」 「ふひぃぃ!こんなところで可憐な妖精さんを気取ってしまったぼくにもっと罰をッ!お願いだ!ぼくの顔を踏んでくれ! 我を忘れた僕の罪と一緒に押しつぶしてくれ!そうだ、圧迫だ!呼吸が止まるぐらい!もう耐えられないッ!踏んでくれ!早く!」 「 『 圧 迫 祭 り 』 だ ッ ! ! 」 「まだ言うか!」 二回目の禁句。それに従い、顔を思いっきり踏み付け、鞭を取り出し打つ。 「もっとだ!もっと乗って!強くッ!ふぎぃ!?あぐ!ほごぉ!あぎぃ!」 「黙れと言っている!この豚!」 「ぶ、豚……?ああ、そうさ、ぼくは豚だ…!この醜くて卑しい豚にもっと罰をォーーーーーーー!!あ!あ!んああぁああああ!」 別世界に到達した男が気絶したが、その表情は達している。 「まったく…平民はこれだから…」 養豚場の豚を見るような目で気絶した男を見ているが、実際のところ平民ではなく、ここの生徒である。 が、扉の方から音。 そこにいたのは、かなり顔を赤らめているメイド。ご存知シエスタだ。 「ああ…やっぱり貴族の方達って、あの小説に書かれているような事を……」 『バタフライ伯爵夫人の優雅な一日』 トリスタニアで今人気の読み物らしく、倹約派のシエスタも自費で購入し読んだばかりである。 内容は『高貴な女性の口にはできない欲求が積もり積もって…』。言うまでもなくR指定相当の物だが、この世界にそんな概念など無い。 今のシエスタの目の前の光景は、どう見てもドMの豚に鞭を振るって悦に入っているドSの女王様なのだから、そう思うのも仕方無い。 小説にもそんな話があっただけに、もう間違いない。 ふとエレオノールと視線が合う。 マズイ。イケナイモノを見てしまったと思い、下手すれば次に鞭が振るわれるのは自分だと判断したようだ。 「ごご、ごめんなさい!」 踵を返し走り去ったが、テンション絶賛上昇中である。 どこか、うっとりしたような感じで顔を赤らめながら走っているが、まぁ無理も無い。 だが、エレオノールはそうはいかない。 『HOLY SHIT!』である。当人にしてみれば、そんなつもりは無かったが、状況的にそうなってしまっていると今更ながら理解した。 顔を踏んでいた足。手に持った鞭。『豚』発言。 状況証拠だけで殺人罪が立件できそうな勢いだ。 そしてそれを見られてしまった。 「ごご、ごめんなさい!」 そう言って顔を赤らめさせながら逃げ出したメイドを見て、血の気が本気で引く。 『妖精さん』だけではなく『女王様』という称号まで頂いてしまえば、再起不能どころか自殺モノだ。 さらに平民の中での噂が伝わる速度が恐ろしく早い事も知っている。 そして、それは何時か貴族の中にも… 『ヴァリエール家の長女が婚約を解消された理由は、夜な夜な伯爵を鞭で打っていたからだ』 「ま、待ちなさい!ていうか待って!お願い!」 そんな噂が貴族社会で流れる事を想像しながら、必死になって追いかける。 生涯これ程焦った事は無い。前回の件を一気に更新して最高記録である。 そして誰も居なくなった倉庫の中で、散々踏まれ、鞭で打たれ、罵られた男。 マリコヌルが達してしまっている顔で何かに目覚めていた。 というわけで、必死こいて説明し監視も兼ねて連れてきたという事である。 なお、半分涙目だったのは言うまでも無い。 「サイトさん…世の中知っちゃイケナイ事って結構あるんですね…」 「一体何が…」 どこか遠くを見て達観したような表情のシエスタと才人が乗った馬車と その後方にエレオノールとルイズが乗った馬車が続くが、前の馬車よりも立派な後ろの馬車からは妙なオーラが滲み出ている。 「ね、姉様…学院でなにふぁいだ!いだい!あう!」 「いい事、ちびルイズ?世の中には知らないでいい事が沢山あるの。それなのに、なんで見に寄ってくるのかしらね……?見なくてもいいものをッ!!」 今にも、この世はアホだらけなのかァ~~~~ッ! と言いながら目に指を突っ込まんばかりにルイズの頬をエレオノールがつねる。 今ならギャングのボスも立派に務まりそうだ。 「わ、わかりまひた…」 「戦争に行くだなんて。あなたが行ってどうするの!しっかりお父様とお母様に叱ってもらいますからね!」 「で、でも…この前の任務の時は…」 「あなた、戦争がどういう物か分かってるの?街での任務なんかとは一緒にしない!」 情けない声をあげて押し黙るが、エレノオールですらこれだ。ルイズには烈風を説得できるか非常に不安だった。 そんなギャングのボスと化さんばかりのエレオノールを乗せた馬車の前の才人だが、気分は暗い。 ルイズが戦争に参加するという事は、自分もゼロ戦ひっさげての参陣となる。 戦争なぞ17年生きてきて初めての体験だ。正直言えばやりたくなぞないが あの時のアンリエッタを見て『この可哀想なお姫様の手助けをしてやりたい』という気持ちが湧き上がっていた。 そういえば、姫様も結構胸が大きかったなー。 ああ、この戦争終わったらセーラー服着た姿見たい。多分、いや絶対似合う。清純そうだし。 そんな、けしからん妄想を犬がしていると、シエスタが曇った顔をして話しかけてきた。 「サイトさんも、アルビオンに行くんでしょう?」 「え?…ああ、うん」 シエスタも似合いそうだなー。と引き続き煩悩モード満載だったが、とりあえず現実に戻った。 「わたし、貴族の人達が嫌いです…自分達だけで殺し合いをすればいいのに…わたし達平民も巻き込んで…」 「戦争を終わらせるためだって言ってたけどな」 「戦は戦です。サイトさんが行く理由なんて無いじゃないですか」 元が同じ故郷という事で、それなりに、というかかなり親しくはなった。 「そうなんだけど…あいつが、そのままいるんだったら…多分、ルイズと一緒に行ってたと思うんだ。だから俺も」 実際のところ、その『あいつ』は親玉狙いで真正面からドンパチやる気は全く無い。 「死んじゃ嫌ですからね…知ってる人がいなくなるってのは、もう見たく無いんです」 ああ、もう可愛いなチクショー。ルイズとは大違いだ。いや、ルイズも可愛いけど精神的な意味で。 そんな事を思いつつも、プロシュートとの距離は確実に狭まっていた。 「こんなもんか」 一通りの仕事を終えて一息つく。 後ろで猫草がゴロゴロ鳴きながら寝ているのがムカつくがまぁ良しとしよう。 後は他のヤツに任せて適当にバックレてれば大丈夫なはずだ。 大体何時も飯食うときにあんな人並ばせる必要があんのかと。 刺客が紛れてたら死ぬぞ。と、元暗殺者として常々思う。 メイジといっても飯時を狙われたらどうしようも無いはずだ。 常に警戒してんのか、単に城の中に居るから安心しきってんのかのどっちかだとは思うがイタリアなら軽く2~3回は死んでいると考えなくもない。 プロはリスクを恐れてこういう所はあまり狙いたがらないのだが、追い込まれてテンパったカタギが自爆覚悟で襲撃してくる事がある。 後先考えていないだけに、そういう素人が一番怖い。 もちろん、暗殺チームはそんな事関係無しに殺ってきたが。 適当にバックレてる間に飯も終わったようで、一応の警戒はしているが視界の範囲にルイズの姿は無かった。 が、カトレアの部屋の方からルイズの短い悲鳴。数人の使用人が何事かと出てきたが 続いて『ニャーン』という鳴声が聞こえたので猫草だな。と納得した。 普通はああいう反応だろう。やはりカトレアは何かが違う。 次いで遭遇するとマズイのがシエスタだが これは、性格的に勝手が分からない場所だけあって、あまり部屋の外から出ないから大丈夫なはずだ。 そして、問題無いのが才人だ。 老化してりゃあバレやあせんだろうし、顔を合わせたのも一回だけだ。 むしろ、ここは後退するより前に出て才人から近況情報手に入れるのが得策かもしれないと判断した。 そう決めると早速行動開始だ。軽く捜したがすぐ見付かった。 つーか、負のオーラ全開でマンモーニさを限りなくアピールしていた。 説教した後のペッシがあんな感じだ。 元暗殺者に完全ロックオンされたとは露知らず、改めて身分差というものを痛感させられていた才人が浸っていると声を掛けられた。 もちろんヴァリエール家仕様で、髪型変えて、老化しているダンディさ300%増しのプロシュートである。 「シケた面してなにやってやがる。使い魔がルイズの側にいなくていいのか?」 「え、ああ。凄い城なんで、なんだか気後れしちまって。って、いいんですか?お嬢様を呼び捨てにして」 「構うこたぁねー。バレなきゃいいんだよ。バレなけりゃあな」 限りなくタメ口で軽く話しかけてきた男に気が緩んだのか、多少才人が明るくなる。相変わらず立ち直りだけは早いようだ。 「で…どんなだよ?使い魔ってのは」 「どんなって……優しい時もあるけど、犬って言われたり、鞭で叩かれたり…」 叩かれていたりするのは、まぁ自分に責任があるのだが、ダーティ入っている時、人はどんどんそっちに進むものである。 「たっく…全然、変わってねーな」 「昔から、あんなだったんですか?」 昔っつっても、月単位の事だ。そうそう変わりはしない。 「ああ、一回怒ると中々おさまんねーからな。そんなに嫌なんだったらさっさと逃げちまえ。稼ぎ口ぐらいは紹介してやんぜ?」 「それはできませんよ。一応、俺はあいつの使い魔だし……それに逃げたら、前のヤツに負けたような気がして」 (意地だけは一端ってワケか) よもや目の前の男が、先代だと思っていないようでどんどん話してくれるが 纏めると『あまりの貴族っぷりにビビって身分の違いを思い知り凹んでいる』という事らしい。 「少しそこで待ってろ」 プロシュートが厨房に消えていったが、しばらくすると壜を一本持ってきてそれを投げてきた。 「うわ!危ねぇ…これ、何ですか?」 「見りゃ分かんだろ。酒だ」 落としそうになったがなんとか受け取る才人だったが、不思議そうな顔をしている。 「いや、それは分かりますけど」 「適当にかっさらってきたが…まぁそこいらの安酒よりは良いモンだと思うぜ」 「いや、いいんですか?ここで働いてるのに」 「ハッ…!言ったろーが、バレなけりゃあいいんだよ。部屋がアレだろーからな。酒ぐらいは良いモン飲んでも構わねーだろ?」 全ての思考は、『ギられた方が悪い』。まさにギャング。 「あ、ありがとうございます」 「じゃあな。面倒だろうが、やるならトコトンやりな」 ナイスミドル!! 軽く笑いながらの顔を見て才人が本気でそう思う。 今の精神状態ならホイホイついていってしまいそうだ。 無論、誘ってもいないので、ついて来られても困るのだが。 ヴァリエール家に来てようやく人間扱いを受けたような気がして泣きそうな才人だったが とりあえず、廊下で飲むのもなんなので部屋に戻る事にしたのだが、先客がいた。 「遅い」 「…シシ、シエスタさん?」 部屋の中には、グビィと荒れている英国貴族を髣髴とさせる飲みっぷりのシエスタがいた 目が完全に据わっている。なんというかギャングっぽい。 「せっかく遊びにきたのに、居ないってのはどういう事れすか」 「い、いや、ちょっと話してて」 「ミス・ヴァリエールとですか。なんだかんだ言ってやっぱりそうですか」 「俺はルイズの事はなんとも…」 「まぁいいサイト。お前も飲め」 スゴ味を含ませた声でシエスタが呟く。ドスが効いててなんか怖い。 「い、いただきます」 怖いので差し出されたままの酒を飲む。 この後、才人が潰れるまで酔っ払いと使い魔によるほぼ一方的な酒リレーが行なわれる事になった。 酒リレーが開催されている中、ルイズはカトレアの部屋にまだ居た。 何故か知らんが、猫草を挟んで一緒に寝ている。 最初は驚いたものの、猫草が出す空気クッションが気に入ったらしい そのうちルイズが毛布被って外に出て行ったが、向かった部屋の先はある意味地獄に近かった。 「あら、いらっしゃい。ミス・ヴァリエール」 「なな、なんであんたがいるのよ!」 「する事が無いので遊びにきただけれすけど」 酒で顔を赤くしているシエスタと、なにか分からんが喰らえッ!的な感情で赤くしているルイズ。 こちらも対照的である。 そして、潰れている才人。もう少し飲んでいれば、ドッピオみたいに釘を吐いているような姿が見られたかもしれない。 「ミス・ヴァリエール」 「な、なによ…!」 こんな部屋でなにやってたのかと想像して、沸騰しかけのルイズだったが、シエスタの妙な迫力に押されていた。 「飲め」 ズイィっと差し出される酒瓶。プロシュートが見るに見かねて才人にギってきたのを渡したやつだが、もう半分程開いている。 「どうしたのよ、これ」 「とりあえず、飲め」 「そんな事いいから、自分の部屋に戻りなさい」 負けじと言い返したが、シエスタがルイズに顔を近づけてきた。 「サイトさんの事、好きなんでしょ?ハッキリ言ったらどうですか」 「な、な…!」 唐突に本丸を攻められルイズがうろたえる。『ジャーーーン ジャーーーーン』という音が聞こえそうなぐらいに。 「ち、違うわよ!な、なんでこんなヤツ…」 必死になって否定したが、気になっている事は確かで、現在心拍数絶賛上昇中だ。 そんな様子のルイズをシエスタがジーっと見つめ… 「……汗かいてますね」 「こ、これは暑いだけで、べ、別に…ひゃわん!」 ルイズの頬を伝う汗を舐めたッ! 「この味は…嘘をついてる味です…!ミス・ヴァリエールッ!」 「あ、あう…うぅ…ふひゃあ!」 「どうなんですか?…質問は既に…拷問に変わってるのれす」 汗を舐められるなぞ初体験だったので戸惑っていたのだが、続けざまにシエスタがルイズの平原…もとい胸を触っている。エロイ 「や、やめ……この、ぶぶぶ、無礼者…ひぁ!」 「無駄です。無駄無駄。そんな板じゃサイトさんは振り向いてくれません。わたしが大きくしてさしあげます」 遂に両の手でガッシリとつかみ始めた。…つかむ箇所があるかどうか知らんが。 「い、板じゃないもん」 「一度言った事を二度言わなきゃ分からないってのは、その人の頭が悪いって事です。贔屓目に見ても板です」 完全にギャングと化したシエスタだが、構わずにルイズの平原を掴んで手を動かしている。 とりあえず満足したのか手を離すと転がっていた酒瓶を抱えると外に出ていった。 「ひっく。早めに捕まえないと待ってるだけになるんですから」 「あ……」 少しだけ落ち着いた口調でそう言ったが ここ数ヶ月任務やら、ザ・ニュー・使い魔のおかげで頭の隅に追いやってあまり考えなかったが、意味する事に空気の読めないルイズも気付いた。 「そういえば、そうだったっけ…死んだかもしれないなんてとてもじゃないけど言えないわ……」 実際のとこ生存云々どころか同じ場所にいるのだが、全く気付かれては無いというのはプロと素人の差というやつだろう。 そして、寝るべく廊下を闊歩しているプロシュートの視界に入った珍妙な生物がそこに居た。 「…なんだこいつは」 目の前に映るのは、空の酒瓶抱いて廊下で倒れている非常によく見知った顔。 さすがにメイド服ではないが、猫草に負けないぐらい爆睡かましているシエスタだ。 「うお…酒クセー。なんであいつにやった酒持ってんだこいつ」 とりあえず、邪魔というか、こんなとこで寝てられても困る。 こんだけ潰れてれば起きないだろうとして抱えると運ぶ。とりあえず、部屋の場所は聞き出せたので運んだ。 「オレはこんなキャラしてねーぞ」 文句言いながら、シエスタをベッドに放り投げるように運んだが、介護キャラじゃあない。 相手を介護が必要にさせるように追い込んだ事は数え切れないが。 そんな事を考えながら、ドアの方に向き直って外に出ようとしたが、後ろからプレッシャーというかスゴ味を感じた。 そう…擬音が出んばかりにシエスタが立ち上がっていたからであるッ! 「な…ッ!バカな…こいつ起きて…!うぉおおおお!?」 急だったので、さすがの元ギャングも対処できずに押し倒される形となったが、色々とヤバイ。 何だ、この状況は!?カタギに元ギャングが倒されるってどういう事だよッ! それ以前に、このヤローどういうつもりだ!起きてたならせめて言いやがれ!クソッ馬鹿にしやがってッ! いや、この場合ヤローって言うのか?男じゃねーしな。あー、もうそんな事はどうでもいい。メローネでもいいから助けやがれってんだド畜生が! http //www.hp.infoseek.co.jp/v/b/l/vblave/cgi-bin/source/up0411.jpg http //www.hp.infoseek.co.jp/v/b/l/vblave/cgi-bin/source/up0409.jpg 0.5秒の間にそんな事を考えたが、バレちまったモンは仕方無い。 ルイズとかにバレるよりはマシだ。 失敗は前向きに利用しなくてはならないとリゾットも言ってたはずだ。 「おい、オメー…とりあえず退け。どういうつもりか知んねーがな……こいつ……寝てやがる」 反応が無いので妙だと思ったがどうも寝ボケていただけのようだ。 一先ず安堵したが、そう安心してられない。 こんだけ焦ったのも久しぶりだ。 シエスタを引っぺがすが、スーツに涎が付いている。ヴァリエール家の私物の方だからいいが、持ち込んだ方だったら説教かましてるとこだ。 壁に背を預け溜息を吐いたが、引っぺがしたシエスタが重力に従ってもたれ掛かってきた。 試しに頬を少し強めにつまむ。 反応は無い。まぁ大丈夫だとは思う事にした。 というか、最近マジで胃が痛くなってきたかもしれない。今度水のメイジにでも診てもらおう。 手を離したが、シエスタは変わらない顔で爆睡している。 「しっかし…のん気そーな面ぁしてやがんぜ」 ペッシを除いた暗殺チームは寝ている時もかなり神経使っていた。 ギアッチョやイルーゾォはともかくとして、プロシュートは殆どの時はスタンドを出して寝ている。 今もそうだ。これも結構スタンドパワーを使うのである。 ルイズ達もそうだったが、かなり無防備な寝顔のシエスタを見て、少しばかり羨ましくなった。 襲撃を気にせず寝ていた時なぞ何時以来だったかと思ったが、思い出せそうに無い。 難儀な商売やってたなと思ったが、別段後悔はしない。 相変わらず、涎垂らして爆睡決め込んでいるシエスタだったが、なんかの夢でも見ているのだろうか腕を掴まれた。 「…やっと捕まえ…もう離しま……から……」 「なに見てやがんだかな」 この元ギャング、よもや自分の事だとは全く思わないし、思おうともしない。この元ギャングも大概ド天然である。 いい加減出たいので、腕を振るが、ガッシリと掴まれて離れない。 手でこじ開けてもすぐ、また掴んで離れない。 「……起きてんじゃねーだろうな」 これで狸寝入りだったら相当黒い。ブラック・サバス並に真っ黒だ。 どうしたもんかと、髪掻きながらマジに考えたが対処法が思いつかない。 典型的な強打者タイプのボクサーだ。普段が打つ方だけに、こういう打たれ方をされると弱い。 しかも、悪意無しにされると反撃のしようも無い。ある意味、こういうのが真の邪悪というのかもしれない。 「こいつまだ持ってたのか。メローネに売りつけられたモンなんだがな…そんな良い物か…?」 面倒だと思いながら視界に入ったのは、この前くれてやった飾りだ。 メローネに半分押し付けられんばかりに売りつけられたのだが、案外気に入っていた。 それを欲しい言われた時は、まぁ世話なってたしくれてやったのだが、他人がそこまで常備するようなモンでも無いだろとは思う。 徹夜で他のヤツの仕事引き受けて、バックレるための暇作っていたため、多少なりとも寝ておきたかったのだが 現状、無理矢理引っぺがすにしても何か知らんが妙に喰らいついてくる。 腕を飛ばされようが脚をもがれようともな!と言わんばかりに これ以上強くやると起きて面倒な事になりかねない。かといってこのまま寝ると洒落にならない気がする。 「仕方ねー…気が済むまで居てやっが、これでゼロ戦の貸しはねぇからな」 その内離れんだろと思っていたが、結構粘る。一時間経っても離れやしない。 「くそ…何なんだこいつ…」 元ギャング。しかも暗殺者にこんだけ遠慮が無いヤツってのは見た事が無い。 いい加減もうどうでもよくなってきた。 出たとこ勝負。そう考えると寝る事に決めた。 眠いものは眠い。こいつが起きるより早く起きればいい事だ。 バレたらバレたで黙らせばいい。こんだけ広けりゃルイズ達には聞こえないだろう。 何時もと同じようにグレイトフル・デッドを出したが思い直す。 横でアホみたいに涎垂らして爆睡しているヤツを見たら、スタンド出して寝るのがバカらしくなってきたからだ。 メタリカなら気にしなくてもいいんだがな、と思うと寝た。 同じ場所で寝る元ギャングと現役メイド。相変わらず実に奇妙な組み合わせであった。 ルイズ― 潰れている才人を見てムカついたのか一発蹴り入れてカトレアの部屋に戻った。 …が板と言われた上、色々やられたので部屋に付く頃には半泣きだった。 猫草―常に18時間ぐらいは寝て、起きている時は食ったり遊んだり、犬とは違って充実している。 マリコルヌ―覚☆醒! 戻る< 目次 続く
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/216.html
「決闘なんか申し込んでどうすんのかしらね?」 「・・・・・・・・・・・・」 ペットショップとギーシュ、後その他諸々が出て行って閑散とした食堂 だが、キュルケとタバサはまだ優雅に昼食を進めていた 「トライアングル級かそれ以上の『水』の魔法を使えて空を飛べるんだから、ゴーレムなんて良い的にしかすぎないってのにさ」 「・・・・・・・・・・・・」 冷静に双方の実力差を判断するキュルケ。タバサは何も言わずに黙々と食事している 「唯一の手駒がゴーレムだけじゃ、負けは決まったようなもんなのにねぇ、それも分からないのかしら?」 あの鳥がギーシュ相手に手加減するとはとても思えない、それを考えて痛みがする頭を押さえるキュルケ キュルケの頭の中では、何度も何度もギーシュとペットショップの戦いのシミュレーションが行われたが、結果は体に無数の氷柱が突き刺さって死亡するギーシュの姿が浮かぶだけ まあ、ペットショップはギーシュを殺す気は無かったが、そんな事を知らないキュルケの頭の中ではギーシュの死亡は100%確定している あんまりギーシュと仲良くは無い、しかし、知り合いが死なれると夢見が悪い。 そこで溜息を一つ突くと、最後に残ったワインを口に流し込んで立ち上がった。 視線の先には幸せそうな顔で眠っているルイズ。 朝の死闘や教室での惨事を思い出すキュルケ、あの傍若無人な鳥もルイズの言う事には素直に従っていたのを見た 決闘を納められるのはペットショップのマスターであるルイズしか居ないだろう 「ルイズ!起きなさいルイズ!!」 故にルイズを起こしてヴェストリ広場に向かわせようとした、が。 「うーん・・・・・・zzz」 キュルケの大声は届かなかった、夢の世界から帰還できないルイズ。 それを見たキュルケは先程の溜息より更に大きい溜息を突くと、持っている杖を思いっきり振り被った そして躊躇無く振り下ろす――――杖の先にはルイズの頭が ボカッ! 突然魔法の才能が覚醒した私は、ライバルのキュルケと決闘した! だが、卑怯にもキュルケの奴はタバサと組んで私をコテンパンに叩きのめそうとする しかし!グレートな才能に目覚めて歴史に残るほどの魔法使いになった私相手には力不足も良い所! 「何か分からないけどとにかく凄い魔法をくらえッ!」 ドカーン! 「うーん」「ルイズ凄い」 土下座するような体勢で気絶しているキュルケと私の実力を素直に賞賛するタバサ 私は仁王立ちで高笑いしていた 幸せの絶頂―――――ボカッ! 「あ痛ッ!」 突然の痛みに意識が覚醒した。頭を押さえて悶える私 涙が出てきそうな目を開けると前方に呆れた顔のキュルケが見えた 何をするだーッ!朝の事も思い出した相乗効果でプッツン!その時私の中で決定的な何かが切れた! 即座に杖を振り上げて呪文を唱え、憎きキュルケを吹き飛ばそうとする! 「・・・・・・・・・・・・・」 だけど、私が魔法を使うより先に、何時の間にか背後に回っていたタバサが羽交い締めしてきた。はなせぇ! 暴れる私の前に宥めるようなキュルケの声 「アナタの使い魔だけど、ギーシュと決闘しに行っちゃったわよ?止めなくて良いの?」 へっ?ペットショップが?ギーシュと?なんで?ご飯抜いたから? 私の疑問に、床を拭いていたメイドが何故か立ち上がってこっちに向かって来・・・・・・うん?何か臭い。 「あの・・・・・・ペットショップさんのマスター様でしょうか」 ペットショップ・・・さん?何でさん付けなの?あのアホ鳥がまた何かやらかしたの?また何か弁償しなければならないの? 混乱し続けてまともに働かない私の頭、目でキュルケに助けを求める。 キュルケの簡潔な説明では、ギーシュに苛められてたその子をペットショップが助けて、ヴェストリ広場に決闘しに行ったらしい。 ・・・・・・「何よその目」 私の胡散臭いモノを見るような目に気付いたのか、鼻を鳴らして威嚇してくるキュルケ。 助けた?あいつが?一緒に過ごしてまだ2日も経ってないけど、ペットショップがそんな心を持ってるとはとても思えないのよね。 まあ、いいや。今の私には何を持ってしても最優先でやるべき事がある。 「とにかく分かったわキュルケ」 「なら早く行きなさい、アナタの足の長さじゃ急がないと間に合わないわよ?」 私の言葉に憎まれ口で返すキュルケ。よし、油断してるわね!今がチャンス! 自然な動作で杖を握り、私のできる最速の動きで杖を振って呪文を唱える! ドカァァン! 爆発が起きた。キュルケは吹っ飛んだかしら? 「ななな何すんのルイズ!?」 チィ・・・・・・寸前で回避したようね。煤は多少付いてるけど殆ど無傷だ 「何すんのって?勿論あんたを吹き飛ばすためじゃない!」 大体、ペットショップがギーシュと決闘?嘘ね! どうせ何も無い広場にのこのこ行った私を嘲笑うつもりね!? 無関係な平民のメイドまで用意して周到に備えたようだけど、このルイズ様を騙すのは100年早いわよ! もう一度呪文を唱えようとする。狙いは完璧!・・・・・・あっ!?逃げた! 「待てぇ!」 食堂から飛び出したキュルケと、それを追撃するルイズ その場にはポカンとしたシエスタと我関せずなタバサだけが残った。 所変わって、ここはヴェストリ広場。普段は人気のない場所だが、今は生徒達であふれ返っている。 中央に向かい合って立つのは少年と鳥、ギーシュとペットショップである 「諸君! 決闘だ!」 ギーシュが薔薇の造花を掲げて決め、それに歓声が答える。が、その中には低い笑いと生暖かい視線も少しあった。 「『ゼロ』の使い魔相手にマジになってどーすんだギーシュ」 「飛ばれたらどうすんのよ?」 冷めた目でそれを見つめる少数の生徒。だが 基本的に刺激に飢えている子供達は殆ど全員が面白がってこの『決闘』と言う名の『演劇』を見ていた 「では、行くぞ!」 薔薇の造花を振って一気に数体のゴーレム『ワルキューレ』を生み出す ギーシュの戦法はこうだ。 まず、ゴーレムを生み出す、そしたらあの使い魔はゴーレムの攻撃を恐れて、空に飛びあがり遠距離から氷柱を発射してくるはず。 そしてあの使い魔がギーシュの手駒をゴーレムだけだと判断した油断は隙となるだろう。 それにドンピシャのタイミングで、『つい先日』取得した『魔法』石礫をカウンター気味にぶつけるのがギーシュの狙いだった。 しかも石礫を霧吹きのように広範囲に飛ばす事で、あの鳥がどれだけ速かろうとも、時を止めない限りは絶対に回避不可能! (あの鳥がどれだけ頭が良いか分からないけど、所詮は獣だ、恐れるに足らないさ) 見えてきた見えてきた!勝利への感覚が見えてきた!なギーシュ それに対して、ペットショップは 「キョキョキョ」 何と地面に立ったまま動かない! しかも翼を「掛かって来い」と言わんばかりの態度で振っている。 これにはギーシュもカチンと来た、ルイズの使い魔に舐められていると自覚する。 「やれえッ!ワルキューレ!」 円陣用の数体を残して、残りのワルキューレを突撃させるギーシュ ワルキューレとの距離が10メイルを切り5メイルを切り―――遂には2メイル手前まで接近されても微動だにしないペットショップ いや。 「キョキョ!」 一鳴き後、氷柱を瞬時に形成。 そのまま前進を続けるワルキューレの頭部に射出。 しかし、それを見たギーシュの顔に笑みが浮かび、ババッ!と大袈裟なポーズを決めて気障に叫ぶ。 「その動きは読めている!」 氷柱が発射される寸前に、ワルキューレは頭部を自身の腕で覆っていた。 ガンッ! 氷柱は砕けて破片を撒き散らしただけで、防御したワルキューレはほぼ無傷。 そしてペットショップに最も接近した一体がそのままの勢いで足を大きく振り―――― ゴガッ! 思い切り蹴飛ばされたペットショップは、ボールのように地面を跳ねた! バウンドして空中に跳ね上がったペットショップの体をもう一体のワルキューレが補足―――硬く握り締めた拳を叩き付ける! ドゴッ! これまた凄い音を立ててペットショップの体が地面と水平に飛ぶ! そのまま10メイル以上吹き飛ばされたペットショップは、木に衝突した後漸く、重力を思い出したかのよう地面に落下する。 時が止まったかのような静寂から数瞬―――広場を歓声が埋め尽くした。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/193.html
机を拭いて、床を掃き、爆発の結果により起こった惨状の後始末をしたルイズとペットショップ まあ、足で箒を使ったり塵取りを運んだりとペットショップが掃除の大部分をやったのだが 主人の不始末は使い魔の不始末。それ故にルイズの頭にはペットショップの行動など勘定に入ってない、そんなこんなでアルヴィーズの食堂に到着した一人と一羽。 三列の食卓には絢爛な飾りつけがされており、その上には飾りに負けず劣らずに豪華な食事が並んでいる。 始祖ブリミルと女王陛下にお祈りをしてから、モグモグと食べ始めるルイズ。朝に食べられなかったからか、かなり幸せそうだ。 だが、ある程度食べ進めてから、隣をキッ!と見るルイズ。その先には使い魔ペットショップの姿 「ペットショップ! あんたはご飯抜きって言ってるでしょ!そんな物欲しそうな目で見たってあげないんだからね!」 ルイズとしては格好良く決めたつもりだろうが、使い魔は食堂の外で待機するのが普通だ。 (食堂の中に入ってる事に注意しろよ!)と、割と色々な生徒が思ったが、ペットショップの目を恐れて口に出せずに居た と言うか、近くに居ると飯が不味くなる所の話ではないので、ルイズとペットショップの周囲の席がガオン!されたみたいに開いている。 食事に集中するあまりに、この異常事態に気付かないルイズは本当に大物である。 ルイズが食事に集中している時。 彼―――ペットショップは食事が欲しい等とは欠片も思っていなかった。食事抜きはマスターから与えられた罰でありそれを理不尽とは感じてない 彼が今考えているのは『下僕を如何にかして調達する必要がある』それだけである キュルケとタバサの間で起きた朝の1件もそうだが。 『それよりずっと前から』彼は、自分は何かを守りながら戦うのは苦手であると分かっていた。 自分だけでマスターを守れるとは自惚れていない。だから早急に、マスターを守る盾となる奴隷が彼には必要であった。 それなりに力があってタフであり、そして一番重要な事だが命令には絶対服従する下僕。それをどうやって捜すか彼は悩む マスターを置いて旅に出る訳にはいかない、予期せぬ幸運が入り込むのを期待するほど神経は図太くは無い どうやって奴隷を獲得するかペットショップが悩んでいる時、食堂の端で何か騒ぎが起こってるのが彼の目に見えた 距離は結構離れているが、彼の目は数km先の虫も軽く見える、故にその騒ぎを至近距離から見ているがごとくに鮮明に視認できていた 騒ぎは、ギーシュと言う名の金髪の少年が香水の瓶を落とした事から始まった それを黒髪のメイド、シエスタと呼ばれる少女が拾い、純粋な親切心からギーシュに渡そうとした だが、ギーシュはそれをガン無視、疑問に思うシエスタだが、ギーシュの友人がその疑問を解消してくれた。ギーシュにとって最悪な形で その香水の瓶はモンモラシーと呼ばれる少女の物!だが、今ギーシュは下級生のケティと言う少女と付き合っているはず! つまりそれが意味する事はただ一つ、ギーシュが二股を掛けていると言う事実! それから話しはトントン拍子で進んだ 「・・・・・・・・・・・・」 「ち、違うんだよケティ!これは誤解だ!」 オラァッ!バチンッ! 「一体全体どういう事よギーシュ!?」 「モ、モンモランシー!」 ムダァッ!ビシャッ! ケティから強烈なビンタをくらい、モンモラシーから香水の瓶を頭にぶちまけられたギーシュ 踏んだり蹴ったりだが、元の原因は二股を掛けた彼にあるのだから同情は出来ない。 しかし、肝心のギーシュの怒りは止まらなかった。 「き、き、君ぃぃ!な、ななな何て事をしてくれたんだい!」 こめかみを引き攣らせながらシエスタに詰め寄るギーシュ。 シエスタは恐怖のあまり何も言えずに頭を下げる事しか出来ない。殆ど土下座である。 ギーシュもそこで止めておけばよかった、だがしかし、周りの生徒達の視線が彼の恥を刺激して怒りを更に上昇させた。 割と洒落にならないぐらい切れたギーシュが無言で薔薇の造花を振る すると、花びらが宙を舞い、甲冑を着た女戦士の人形が現れた。ギーシュのゴーレムである 貴族が平民に魔法を使う、その恐怖のためなのか、シエスタの歯がカチカチと音を立てる。 「ひぃ・・・・・・!」 腰が抜けたらしく、地面に尻餅を突いた形でそのまま後退りを始めたシエスタ 恥も外聞も無く、ただ貴族と人形の恐怖から逃れるために逃走する哀れなメイド そんなシエスタの背に何かが当たった。 怯えたように後ろをゆっくりと振り向く、するとそこには。 「・・・・・・・・・・・・」 ギーシュが生み出した二体目のゴーレムの姿 それを見たシエスタは完全に静止していたが、半秒後、メイド服を汚して床に生暖かい液体が流れた『失禁』ってやつである そして大声で泣き始めるシエスタ。かなり可哀想である だが、それに一番慌てたのは元凶のギーシュ。 ちょっとビビらせようと思ってゴーレムを出したのだが、失禁してマジ泣きを始めるとは血が昇った頭では考え付かなかった 一気に頭が冷え、落ち着いて周りをゆっくり見るギーシュ。 男子からは「おいおい、相手が平民だからってそれはやりすぎだろ」と生暖かい視線 女子からは「サイテー」と分かり易い侮蔑の視線。 彼は、拙い事をやったのに今更ながら気付いた この事が広まるとモンモラシーやケティに本気で絶縁されるかもしれない 慌ててシエスタに優しく話しかけるギーシュ。 「あ、あの大丈夫かい?僕はもう怒ってないから安心しなよ」 だが、シエスタの目は完全に恐怖に染まっており、ただ「ごめんなさい」と連呼するだけ 自業自得だが、どうすればいいんだとギーシュは頭を抱えかけた、その瞬間。 「キョキョッ!」 甲高い泣き声。 慌てて声の元を見ると、ルイズの使い魔がこっちに飛んで来るのが見えた 私はその騒ぎを注意深く見る。初めはただのくだらない痴話喧嘩と分かって幻滅しかけた、が。 男が出した騎士の存在が、私の興味を引いた。脳裏に浮かぶのは、先程考えていたマスターの盾となる下僕の調達 マスターを見る、昼食を食べ終わったのか、机に突っ伏して眠っている。 周りを見る、マスターに害をなす存在の気配は感じない。 今、この空間に危険は一切無い!ならば今がチャンスだ! 『あれ』がマスターの盾に相応しい物か試してみよう 私は一声鳴くと、あの男に向かって飛んで行った。 目の前にはルイズの使い魔が見える。確か名前はペットショップだと思い出す 「ペットショップ君かい?見世物じゃないんだよ、こっちは忙しいんだ。どっか行ってくれ!」 割とテンパっているので声に何時もの余裕が無いギーシュ その一瞬、ペットショップが自分目掛けて恐ろしい勢いで氷柱を飛ばしてきたのに彼は気付いた! 「え?うわぁぁぁぁぁ!?『ワルキューレ』!」 ギーシュの叫びに青銅の女騎士が動く。 ドガッ!バゴンッ! 氷柱とギーシュの間に入る事が精一杯だったのか、防御行動すら取れずに氷柱をまともにくらって吹っ飛ばされる。 そんなワルキューレを冷めた目で見るペットショップ。 ギーシュの背筋に冷や汗が流れる 「何するんだ君ぃ!」 対するペットショップは返答の代わりに再度氷柱を発射! ブン!ガキィィィン! しかし、これは攻撃を予測していたワルキューレが防御 ワルキューレの装甲は少々凹んだが、発射された氷柱は砕かれ周囲に破片を撒き散らす (何でルイズの使い魔が僕に攻撃してくるんだぁぁぁぁ!?) と、錯乱するギーシュ。だが、次の瞬間これはチャンスだと思い直す それは―――――メイドを嬲った事を有耶無耶にするチャンス! 「今の行為・・・・・・僕への挑戦だと判断した!決闘だ!『ゼロ』の使い魔如きに舐められてはグラモン家の名が廃る!」 さっきの醜態を忘れて、良く言えば気障に、悪く言えば優雅に決めるギーシュ 「ヴェストリ広場で待っているぞ!」 とペットショップに伝えるとワルキューレを伴い、急いでその場を抜け出す。 ペットショップもそれに続こうとするが。 「あ、あの、ありがとうございます!」 シエスタの感謝の言葉。涙で潤んだ彼女の目にはペットショップは救いの手を差し伸べた勇敢なる騎士として映ったようだ。 勿論、ペットショップにはそんな気など一切無かった。下僕となるべき者の性能をテストしてみようとしただけである。 何か勘違いしているシエスタを一瞥しただけで済まし、ペットショップはギーシュの後を追って飛んで行った。 そして 「zzz・・・・・・もう・・・・・・食べられない・・・zzz」 ルイズは幸せそうにまだ寝ていた
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/2213.html
ゼロと使い魔の書 第三話 夢を見ていた。 いつもの学生服に身を包み、風の吹く草原に立っていた。 誰かの気配がして、振り返ると自分の母親がいた。 目が合う。何を言うべきか思いつかず、とりあえず軽く会釈をした。 さびしくはない。The Bookに記憶が残っている限り、それを読み返すことができる限り、さびしくはなかった。 琢馬は目を覚ました。窓から差し込む光はまだ弱弱しく、日の出からいくばくも経っていない。時間が分からなかったが、 洗濯をしてから自分の主人を起こしても充分だろう。 体を起こすと、見覚えの無い毛布が自分にかかっているのに気づく。自分の主人がかけてくれたのだろうか。 毛布をたたんでいる最中、ふと気になることができて、The Bookを出現させる。 自分の体験した事、そして感情が赤裸々につづられたこの革表紙の本には、読むものの魂に記述の迫真性をもってそれが「実際に起こったできごと」 だと錯覚させる力がある。 ならばもしも自分が死んでいて、幽霊の類になっているのだとしたら、この本は読む者を即死させることができるのではないか。 そして自分の身に、一体何が起こっているのか。 クレイジーダイアモンドに殴られ飛んだはずの記憶まで、何故か落丁することなく揃っている革表紙の本をめくっていく。 目的の描写までたどり着くと、躊躇することなく視線を落とした。 分かりづらい記述は数回読んでやっと理解する、ということも別に少なくはなかったが、今回は何度読み返しても分からなかった。 まるで途中から別の小説のページを差し込んだみたいに、茨の館からこの世界までの記述までは、唐突に終わり、唐突に始まっていた。 復讐を果たして、新しい人生を歩もうと思っていた。ならこの状況は何も困る事ではない。後腐れが無い分、むしろ望ましいとも言える。元の世界ではつらいことがありすぎた。 結局謎は残ったが、あまり興味は無い。誰かを憎み続ける日々は終わったのだ。行きたいところに行く事はできないが、今の自分にはこれで充分だった。後は何か、生きる目的を見つければいい。 琢馬はThe Bookを閉じようとして、思い直す。 「トリスティン魔法学院 洗濯場」で検索。 →視覚情報での検索ヒット数、0件。 →聴覚情報での検索ヒット数、1件。 昨日、あの草原から石造りの校舎まで戻る途中、メイド姿の少女が自分の同僚に洗濯しに行くことを告げているのを耳にしていた。そのときの会話に、洗い場の位置についてが含まれていた。 琢馬は周囲に散らばっている服を集めると、自分の主人を起こさないように静かに部屋を後にした。 その冷たく無気力な顔に、どこか見覚えがあった。 日の出とほぼ同時に目を覚ましたタバサは、ルイズがサモン・サーヴァントで呼びだした平民についてベットの中で考えていた。 もちろん、自分の考えは思い違いのはずである。理性のレベルではあんな青年を見た事はない、と結論付けていたが、どうしてもそれだけで片付けられなかった。 顔を洗えば何か思い出すかもしれない。タバサは制服に着替えると洗面所に向かった。 水を出し、手をつける。春といってもまだまだ冷たい。 濡れた手で顔をこする。眠気の残る頭がゆっくりと冴えてくるのを感じる。 そして顔を上げ、鏡を見た。 「あっ……」 何のことはない。身近すぎて思い出せなかった。見覚えのあると思っていた青年の無表情な顔は、自分の顔だったのだ。 タバサは水が滴る自分の頬をなでる。ひどい。いつの間に自分はこんなひどい顔になってしまったのか。 鏡の前で微笑んでみようとした。無理だった。数年前までは何の造作も無く行っていたことが、何度も死線を潜り抜けた自分には、無理だった。 泣きたくなった。いや、実際泣いていたのかもしれないが、まだ拭っていない水滴のおかげで泣いていないのだと自分を納得させることができた。 洗面台に両手をつく。膝が震え、呼吸が速くなる。 一体いつまで自分はこの状態で生きていかなければならないのだろう。何とかしなければならないと分かっていても、何も解決策が思いつかず焦燥感だけが積み重なっていく人生。 ふと、タバサの中で今まで夢にも思った事の無かった考えが、打ち消せない勢いで膨れ上がる。 「母を殺して自分も死ぬ……?」 タバサは傍らの杖を取り上げると、素早く呪文を唱え大量の水を頭から浴びる。 もう考えてはいけない。時間はあるが、濡れた制服はすぐになんとかしないときっと授業に間に合わないだろう。考えてはいけない。 「きゅいきゅい?お姉さまどうしたのね?」 何の脈絡も無い気がふれたような行動に、シルフィードが気遣わしげな声を上げた。 前ページ次ページゼロと使い魔の書